Vol.11 No.2 2018
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研究論文:食洗機対応伝統工芸品「ナノコンポジット玉虫塗」(蛯名ほか)−80−Synthesiology Vol.11 No.2(2018)で処理されていると考えますので化学構造の概要を示すことはできないでしょうか。回答(蛯名 武雄)ご指摘の通りですので、図5、図7、図8、図14を加え、データに基づく判断を行ったことを示すようにしました。また、四種類の有機化粘土は、それぞれ異なる4級アンモニウム塩で処理された粘土になっていますので、有機化剤と有機化剤の炭素数を表1として追加いたしました。議論4 産業技術総合研究所と東北工芸製作所との役割分担についてコメント(景山 晃)東北工芸製作所が参画していなければできていなかった部分があると思いますので、そこをもう少し明確にできませんか。一つは玉虫塗(漆器)の美しさ、色彩の深み、光沢感等いわゆるアートの領域であろうと思います。二つ目はいわゆる職人の技の領域です。いずれも定量化が難しいと思いますが、玉虫塗としての総合的な美感や塗工条件とのバランスから材料組成を決めるなどの判断はなかったのでしょうか。そのような状況があったのであれば幾つかの事例を記述する方が異なる強みを持つ組織間の深い連携を示せると思います。回答(佐浦 みどり、蛯名 武雄)ご指摘の通り、今回の開発は産総研の材料開発の強みと、東北工芸製作所のデザイン力・職人技の組み合わせでのみ実現したことを強くアピールする文章が欠けていました。そこで、下記の文章を「2高耐久性漆器開発のシナリオ」に加えました。「東北工芸製作所は従来刷毛塗で漆器を製作していたが、昭和30年頃から伝統的漆器としては先駆けてスプレーで行うようになった。現在、グラス、花瓶、皿等形状の異なる製品に対してスプレー塗工による生産を行っている。特に複雑形状の製品に全面に均一塗工することは高い技術が要求され、東北工芸製作所の長い経験に基づいた塗工技術が本開発に生かされた。本開発は、産総研のラボ内検討と、東北工芸製作所のサンプル塗工を繰り返し、最終的には玉虫塗としての総合的な美観や塗工条件とのバランスから材料組成が決定され成し遂げられたものである。」議論5 伝統工芸と先端技術の連携・協奏の章についてコメント(内藤 茂樹)この視点を記載することはこの論文の特異性を示すためのよい試みと思いますが、論文全体の中ではやや違和感がありますので、この部分は外に出し“Appendix(捕遺、参考)”として適切な位置に載せては如何ですか。また、理解されやすい文章への修正をお願いします。回答(蛯名 武雄)アドバイスの通り論文本体とは切り離し、Appendixとして、謝辞、引用文献の前に記載することとしました。また、理解しにくい記述を修正しました。

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