平成30年度研究評価委員会(計量標準総合センター)評価報告書
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2.「橋渡し」のための研究開発 (1)「橋渡し」につながる基礎研究(目的基礎研究) 【第4期全体(見込を含む)に対して:見込評価】 (評価できる点) ・社会ニーズをとらえ、当該分野における国際的競争力のある計量標準とそれに付随する計測技術、研究成果を発信している。特に今期は次世代の計量標準に寄与する量子分野の研究が大きく展開され、その成果の世界的優位性が認められ今後の多方面へ大きな寄与が期待できる。 ・量子化による高分解能、高精度化により、世界最高水準の分析技術に発展したことは基礎研究の成果として評価できる。 ・量子単一ユニット標準の新たな開拓が期待できる。 ・微小電流計測制御技術によりnAまで計測可能(世界最高) ・先端材料評価のためのレーザー分光法では、広い範囲での計測が可能、発光効率を高める分子構造特性解析により省エネルギー社会への貢献が期待できる ・報告されたものは、いずれも非常に重要になると思われる技術に対するものであり、今後の実用化が期待される。単電子や単一光子計測など、量子化された究極的な計測法に取り組み、大きな成果が出ている。高度な研究機関としての役割を果たしている。 ・次世代の計量標準に必要な計測技術と社会的ニーズを照らし合わせ、量子化による高分解能化・高精度化、分析技術の開発・効率化、新たな現象を評価する技術の開発を主眼として取り組み、世界トップレベルの研究成果を得た。 ・論文の被引用件数が伸びていることから、有効・有用な成果が論文として発表されている。 ・研究のキーワードを量子化とし、その中でも単一電子、単一光子、単一原子といった超高感度、高分解能計測技術開発が順調に進んでおり、将来の計測標準に発展する可能性が高い。 ・高い成果をコンスタントに生み出しており、研究レベルの高さが維持されている。 (改善すべき点及び助言) ・評価資料において、標準を内包する計量標準への挑戦とは具体的に何を指しているのか、その達成の程度の評価が出来ない ・工業製品の国際競争力、優位性を高めるために、当領域の研究分野を基盤とした継続的な標準化戦略が必要で、その積極的な取り組み期待したい。 ・当研究領域の研究開発の成果が工業製品の国際競争力の向上へ繋がること期待したい。 ・創出した新たな技術を産業へ繋げる橋渡しへの展開、世界トップレベルの成果をさらに多方面分野へ展開するためには、さらなる工夫、努力が必要と思われる。 ・第4期の基礎研究の成果が橋渡しに繋がっている例について具体的に示して頂くことで評価につながる。 ・単独でのパフォーマンスだけでなく、従来型の他手法との比較をして優位性を明らかにした方がよい。 ・4期の目標に対して進捗を示していただくことが評価のためには必要と考えます。また、次のステージが橋渡しのテーマ、標準化につなげるものなどいくつかの選択肢があると思います。 ・達成した超高感度、高分解能計測技術が広く普及するように、橋渡しにつながるためにも、ユーザーへの提案を通じて応用研究を推進していただきたい。 ・量子化志向でインクリメンタルイノベーションばかりで、ラディカルな発想をもつ研究が少ないのではないか。研究テーマを生み出す仕組みの再構築が必要ではないか。 ・論文引用を指標にする場合、引用先の分析はぜひすべき。 【とくに平成30年度に対して:平成30年度評価】 (評価できる点) ・研究成果のアウトプットの評価の指標として、目標値に対して確実な成果の見える化ができている。 ・研究開発の成果が計量分野に留まらず工業製品の国際競争力の向上へ繋がること期待したい。 ・単一光子分光イメージングが可能な光子顕微鏡、単一電子制御技術を応用した微細なメカニカル振動子による核磁気共鳴制御、有機質量分析の高感度・高精度化により、リン酸化ペプチドの配列解析が可能となるなどこれまでの研究成果の新しい計測技術への展開が期待できる。 ・単一電子制御技術の目途が立ったのは高い成果と考えられる。 ・世界初の成果(振動子と核スピンの相互作用の検証など)が得られている。 ・単一光子イメージング技術はリアルタイムのバイオフォトニクス計測に有用であり、細胞や細胞内分子- 115 -

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