平成30年度研究評価委員会(地質調査総合センター)評価報告書
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4.前年度評価コメントへの対応 【コメント】 ・ 国際連携の先進国とはどのような具体的な連携が進められているのか判然としなかった。 →先進国との研究協力では、ニュージーランドでの活断層掘削プロジェクト参加、カナダでの津波堆積物研究、米国での二酸化炭素地中貯留共同実験等を実施した。 【コメント】 ・ ウェブ地質図のリニューアル、都市域の3次元地盤情報の整備等が進んでいることは評価する。ただ、それを活用する対象をどのステージにおいているのかが若干不明である。今後は情報整備の目的とそれにあった情報提供が必須になってくると考える。例えば、地震災害被害予測と土壌汚染調査・対策を考える基本情報が類似した図であることはありえない。 →3次元地質地盤図についていえば、現状では基礎的な情報として地層境界面の形状を示した3次元モデル(立体図)を提供している。一方で、地震災害予測や土壌汚染調査・対策では、砂層・泥層など層相や物性の3次元分布を示した数値モデル(ボクセルモデル)が有用であり、現在、東京都23区域のデータを用いて試作しているところである。 【コメント】 ・ 得られた情報を広く利活用に供するための広報努力は大切であるが、そのために限られたリソースを使い、知的基盤整備や橋渡し研究が縮小されるのは避けなければならない。地質標本館の展示は重要であるが、もっと地方における地質情報展や博物館巡回展などを活用して、小さな努力で大きな成果を挙げることが期待される。 ・ 東京や大阪でトピック的な地質情報展(地震災害や火山災害等)を行ってはどうか?人口密集地で開催する意義は大きく、国民が災害等をより科学的に考える一助となる(貴センターのミッションとは少々離れてしまうかもしれないが・・・・)。 ・ 地質標本館は大変優れた機能をもった施設ですが、恵まれた立地にあるとは言えないようです。そのため各地で巡回展を実施していることは大変結構なことです。しかし、いろいろな標本を運んで設置することがともないますので、実際にはなかなか大変な活動ではないかと想像しています。そういう意味では、人の集まる定点で活動するということにも、効果的・効率的な情報発信としての魅力があります。そういう意味で、人の集まる都心にサテライトを設けて情報発信のための定点活動を行うということも有意義ではないかと思いましたので、機会がありましたらぜひご検討ください。 →一般の方々向けには、従来のような地質情報展やGSJシンポジウム、GSJジオ・サロンや各種講演会等を通して研究成果の普及活動を行っている。特に、GSJシンポジウムについては、平成29年度から関係する自治体に出向いての開催を始め、平成30年度には千葉県の地質(特に3D地質地盤図)について紹介することを目的とし、千葉市にて開催している。GSJジオ・サロンについても平成29年度から東京都内にて開催を始め、新たな地質学の理解者・サポーターを醸成しつつあるところ。地質標本館の特別展については、熊本地震展の成功を受けて、全国科学博物館協議会への巡回展登録を行い、要請があれば展示物を貸出できる体制とした。これにより、研究成果の効率的な普及が期待できる。 ・ オープンデータは言うは易し、管理・維持は難しい。しかし、今後はその体制の構築は必須になりつつある。現在の貴データベースをそのような方向に発展させることは可能か?GSJ研究者に限らず、研究者の論文のもとになるフィールドデータのオールジャパンのレポジトリーの機能も持つという意味である。予想できるのは、海外データレポジトリーへの登録が先行してしまう事態である。 - 48 -

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