平成30年度研究評価委員会(地質調査総合センター)評価報告書
37/140

り、遺伝生態学の研究者が研究グループに加入するなど、対応に一定の進展は認められるが、第5期に向けて必要な研究資源(人員、分析装置等)の確保が大きな課題である。また、津波石研究など、防災研究など多分野への応用も視野に入れつつ研究展開を図りたい。 走査型SQUID磁気顕微鏡の連続運用を可能とし、断続的運用による熱サイクルに起因する低温スペースの配線不良を低減するとともに、運転時間増加とランニングコスト低減による論文成果の増加と研究レベルの上昇を目指すことが課題である。このために、科研費補助金基盤研究(A)(2019-2022年度; 代表)「磁気顕微鏡が拓く地球惑星科学のフロンティア」を申請中であり、この中でヘリウム液化循環装置の導入と連続運転も行う計画となっている。センサ-試料間距離の短縮による空間分解能と感度の向上、測定ソフトウェアの利便性向上、機械学習など高度信号処理によるノイズ・ドリフト低減も必要であり、科研費研究の中で解決の予定である。 海外卓越研究員事業は、世界ランク上位大学の研究者で構成されているが、1年間の研究成果を論文出版するには時間がかかるため、受理済・出版済の論文数は現時点ではそれほど多く無い。また、成果を社会に還元する必要があるため、今後1年以上をかけて以下対応の予定である。平成31年3月14日に産総研所内成果発表会(共用講堂)を行い、それに前後する形で機械学習ソフトウェアを公開して関連専門分野の学術の発展に寄与する。また、平成31年度内にプロジェクト成果情報発信サイトを作成し、社会への還元に努める。日本地球惑星科学連合大会では2019年5月26日に「機械学習」関連セッションが行われるが、ここで機械学習ソフトウェアFORCsenseiについての学会発表を行う。さらに、平成31年12月9〜13日にサンフランシスコで行われる米国地球物理学連合(AGU)2019年秋季大会でFORC法に関する特別セッションを企画する。平成32年5月24〜28日には日本地球惑星科学連合2020年大会がAGUと共催されるが、ここではFORC法のワークショップを企画し、プロジェクト成果のさらなる普及と発展につとめる。オーストラリア国立大学、Cambridge Univ., Imperial College Londonとは、国際共同研究を継続発展させる。磁気ヒステリシス2次微分測定装置はGSJの共同利用装置として登録し、機械学習ソフトウェアFORCsensei、FORCデータベースとあわせて、内外共同研究を積極的に展開する。これらの対応にはそれなりの予算措置が必要であるので、GSJ・産総研の戦略予算、あるいは外部資金を獲得しながら遂行する予定である。 - 33 -

元のページ  ../index.html#37

このブックを見る