平成30年度研究評価委員会(地質調査総合センター)評価報告書
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企業ニーズのマッチングを行った。「テクノブリッジフェアinつくば」で実施した地質標本館の企業ツアーでは、来訪した企業が平成29年度の15社から平成30年度は48社へと増加し、マーケティング機能の強化がなされた。 平成30年度は、経済産業省子供デー、産総研地域センターの一般公開、つくば科学フェスティバル、「サイエンスフェスタ in 秋葉原」など、依頼・後援等の形を含めて13件のイベントに参加し、地質に関するブース展示などを行った。札幌で開催予定であった地質情報展は、平成30年9月6日に発生した北海道胆振東部地震のために中止となったが、地元などからの要望を受け、平成31年3月に開催する予定である。 全国へ情報発信を行うためのネットワーク機能の強化を目的とし、他の博物館等との連携を強化策として、13件の共催・後援等(一部は平成29年度からの年度を越えたもの)を行った。主な後援イベントには「第11回『地質の日』記念展『北海道のジオサイトに見る岩石』」(北海道大学総合博物館)、「Meets The Dinosaur」(新宿伊勢丹)、「第72回企画展『火山列島・日本 -大地との語らい-』」(ミュージアムパーク茨城県自然博物館)などである。これらの枠組みの中で、博物館等への展示物の提供・岩石標本の貸し出し、講師の派遣等を行った。さらに、特別展の内容を全国科学博物館協議会の巡回展のアーカイブに登録を進め、展示内容を全国に広める努力も行った。具体的には、「関東平野と筑波山 -関東平野の深い地質のお話-」と「地球の時間、ヒトの時間 -アト秒から46億年まで35桁の物語-」の2件を登録した。 【成果の意義・アウトカム】 ・CCOP地質情報総合共有プロジェクト CCOP地質情報総合共有プロジェクトにより、社会に役立つ情報の提供、ユーザーからのアクセス性の向上、地質災害・環境・資源関連情報の提供、各種アウトリーチ活動での利用が図られる。CCOP地質情報総合共有システムでは、東・東南アジア地域の地質や地震、津波、火山関連の情報、鉱物資源、地下水、地熱などの資源関連情報、衛星画像データなどが閲覧できる。また、GISソフトウェア上で重ね合わせて利用できるため、各方面でさまざまな目的での利用が可能であり、例えば、海外に進出予定の企業が現地の地質・災害・鉱物資源・地下水などの情報を入手して事前の検討を行う、大学や研究機関での地質関連の研究に役立てる、ジオパークや教育機関で利用する、一般旅行者が利用するなどの用途が期待できる。 ・陸域地質図 これまでGSJが出版してきた5万分の1地質図幅及び20万分の1地質図幅は、公的機関、例えば原子力規制委員会の原子力発電所や核燃料施設等の新規規制基準適合審査で利用され、社会基盤の安全・安心に貢献している。また、民間の地質調査会社が提出する地質調査の業務委託報告書等では、該当地域の5万分の1地質図幅及び20万分の1地質図幅はほぼ必ず引用され、社会基盤の整備に貢献している。近年では、5万分の1地質図幅の出版と同時に行うプレス発表により、該当する地域の地域振興及び地方創生に貢献している。最新の5万分の1地質図幅をもとに編纂する20万分の1地質図幅改訂を反映させた20万分の1日本シームレス地質図の利用も各自治体や公的機関へと広まり、ウェブでのヒット件数も年間約3億件と高い値を維持している。 ・海洋地質図 海洋地質調査における高密度で画一的な反射法音波探査データは、海域の活断層などの解析に不可欠な情報であり、国への防災・減災・国土保全等の施策に向けた基礎情報として活用されている。例えば、地震調査研究推進本部が行っている日本周辺の海域活断層の評価等へ利用される。さらに海洋風力発電やインフラ整備に利用される構築物等の安全評価のための基礎情報として利用されている。 ・沿岸域プロジェクト これまで整備・出版してきた海陸シームレス地質情報集は、各地域の防災意識の向上に貢献し、自治体の防災・減災対策に関する基礎情報として活用された。 - 24 -

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