平成30年度研究評価委員会(地質調査総合センター)評価報告書
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【背景・実績・成果】 平成27年度は他領域の研究企画室とも情報を共有し、異なる領域、地域センターに跨るマーケティング機能を強化した。平成28年度からはGSJ幹部やICによる企業訪問など直接的なマーケティングに加え、つくば及び地域センターでのテクノブリッジフェア、GSJシンポジウムのほか、学会活動を通じた専門家集団としての交流に基づくマーケティングを活用している。この結果、マーケティング力の指標としての平成27年度の民間資金獲得目標額約1.5億円のところ0.8億円、平成28年度の目標額2.0億のところ2.5億円、平成29年度の目標額2.5億円のところ約2.4億円、平成30年度目標額2.9億円のところ約3.7億円(平成30年12月末時点) (総額:福島再生可能エネルギー研究所(FREA)を除く)となり、年度毎に大型民間資金の影響を受けばらつきがあるものの、平成30年度や平成28年度のように目標額を大きく越える年度も出てきた。特に平成30年度は、これまでに無い1億円を越える大型共同研究が獲得できたため、目標額を大きく超える成果が上がった。内容的には、産業立地に関わる大型共同研究や、海洋資源関係の技術コンサルティングの金額が大きい。一方でこれまであったOSL年代や古地磁気関係の技術コンサルティング依頼が縮小し、重力探査、MT法など地球物理学的解析手法に期待が集まっている。CCS、燃料地質、衛星情報、鉱物素材、鉱物資源、水資源、作成困難な薄片作成手法に関するものなど各分野にも継続的な需要があった。公的資金(直接経費:FREAを除く)は、21.6億円を獲得した。平成31年度については、現在のところ平成30年度のような大型共同研究の見込が立っていないため、公的資金を原資とした民間大型資金や、民間企業の冠ラボの可能性等を探っていく必要がある。 産総研第4期に入った平成27年度以降、継続的に外部資金の状況をイノベーションコーディネータ(IC)が集約し、その情報とともにマーケティング情報を、原則、毎月行われるGSJ幹部とICによるGSJ技術マーケティング会議で共有し、結果をユニットへフィードバックしてきた。この会議では、ICが中心となって民間資金動向の情報共有を行うとともに、職員の民間資金獲得の助言を行っている。ここでは、共同研究や技術コンサルティングの芽がある企業の情報や、それに関する周辺事情の情報共有を図ってきた。さらに技術コンサルティングを受注するメリットや、ランニングコストのかかる機器の運用のために継続的な民間資金を獲得することで研究に専念できることなど、民間資金のメリットについて研究職員の理解を進めた。平成31年度もこの取り組みを継続していく予定である。 産総研が企業を招待して産総研全研究領域の技術を紹介するテクノブリッジフェア(TBF)では、GSJもパネル展示や領域セミナー等を実施して企業にアピールしている。平成29年度の「TBF 2017 in つくば」では、IC面談等により6件の共同研究と技術コンサルティングに結びついた。平成30年度の「TBF 2018 in つくば」では、企業展示会への参加要請(1件、開催済み)、共同研究の課題検討(1件、進行中)につながっている。地域センターが開催するTBF及び類似の催しにも、その地域や対象業種に適した出展内容で参加している(平成27年度1件、平成29年度2件、平成30年度3件)。地質独自の取り組みとして、平成29年度から「TBF in つくば」において地質標本館ガイドツアーを実施し、様々な企業に地質情報やGSJが持つ技術に対して関心を持ってもらうように働きかけている。平成29年度(参加15社32名)には、地質調査所時代から磨き抜かれてきた薄片作製技術を宣伝し、当該技術コンサルティング1件を受注した。平成30年度(参加48社89名)は、プロジェクションマッピングや関東平野地下模型などを使って地質と社会とのかかわりを解説し、地質情報の新たな使い方について企業関係者と交流を深めた。また、薄片作製技術などGSJの技術の宣伝も進めた。 平成27年度はGSJシンポジウムを開催しなかったが、平成28年度には東京で1件、平成29年度は東京で3件、静岡で1件の計4件開催した。平成30年度は東京と千葉で計2件開催した。このうち地圏資源環境研究部門は部門研究成果報告会を継続して行っており、地質情報研究部門と活断層・火山研究部門は平成29年度に富士山周辺の地質について、平成30年度は房総半島の地質に関する内容で行っている。平成31年度も1件東京で開催見込である。 GSJの月刊広報誌として、GSJ地質ニュースを刊行している(PDF及び冊子)。平成23年度までは、外部に委託して地質ニュースを刊行してきたが、平成24年度からはGSJ地質ニュースとして自主刊行物にしている。平成27年度366ページ、平成28年度420ページ、平成29年度382- 10 -

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