平成30年度研究評価委員会(材料・化学領域)評価報告書
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・第5期に向けた物質循環コンセプト等への提案は有効と考える。 ・材料診断ネットワークの設置は地方の活性化につながると考える。技術コンサルタントの強化は企業のニーズを捉えたものと考える。 ・第4期全体の流れの中で順調に進めていると評価された。特にH30年度について紹介いただいた取り組みは、前年度の評価コメントに対応しており、すべて高く評価できる。 ・UACJ-産総研アルミニウム先端技術連携研究ラボの新設、日本ゼオン・サンアロー・産総研 複合材料研究拠点での成果が顕著である。 ・技術移転の見える化の方策として、企業からの感謝状を受けたことは、優れたアイデアである。 (改善すべき点及び助言) ・ダイバーシテイ推進ということで女性や外国人の参画に一層の努力をお願いしたい。 ・今後企業の市場は、海外の重要性が高まり、新規な取り組みにおいても、実施が海外から先になるケースもある。中小企業のような海外展開の経験が浅い企業に対する援助等についても検討して頂きたい。 ・知財出願状況において、平成30年度は前年度より減少している。 ・研究プロジェクトに関わる人数が多い点については、エフォート管理しているという回答であったが、一人が関与するプロジェクト数の平成30年度の平均値は7.8であり、多すぎる印象がある。適正値を見極めることが必要ではないか。 2.「橋渡し」のための研究開発 (1)「橋渡し」につながる基礎研究(目的基礎研究) 【第4期全体(見込を含む)に対して:見込評価】 (評価できる点) ・OPERANDO-OILやMathAM-OILなども活用して大学との連携を深めつつ目的基礎研究の促進を図っている。4期でみると科研費採択38~25件、科研費獲得額1.7~0.7億円という幅で着実な外部資金獲得がされている。また、5つの研究分野のすべてで、目的基礎研究の推進が図られている。 ・萌芽研究/科研費といったシステムがうまく動いているように見える。 ・運営費交付金が減少する中で、材料劣化に関する基礎研究で、研究資金を捻出するという努力は特筆に価する。萌芽研究による研究シーズ創生もよい取り組みと思う。 ・論文発表数を維持しながら、民間資金獲得額が増加している。材料の劣化を化学構造の解析によって診断する分析技術を開発し、この技術を基に第4期累計(平成27年4月から平成30年12月末時点まで)で総額4000万円の技術コンサルティングを行った。 ・材料評価技術のパッケージ化は、企業のニーズにも応えることのできる産総研ならではの取り組みとして評価できる。 (改善すべき点及び助言) ・約50億円の領域全体予算のうち、どの程度を目的基礎研究に充てるかについて、議論しておくべきではないか。個人的は、2億~3億くらいはかけてもいいのではないか。この額までに達するには、相当な努力が必要かもしれないが、研究領域のモチベーションアップにもなる。 ・(この「目的基礎」においては、前述の研究開発マネジメントの項で述べさせていただいた点が、同じように言えると思う。) ・オープンイノベーションラボラトリについて、口頭で概要をご説明いただいたが、活動の様子を何らかの数値情報で表せると良いと感じた。基礎研究のフェーズであるとすると、共同研究テーマ、学会発表、論文などの数値情報などが考えられる。 ・科研費の採択件数はまだ伸びしろがあるように感じられる。金額はともかく、基礎研究の研究評価の指標として重要な位置付けになると思うので、今後も獲得の努力をされることを期待する。 【とくに平成30年度に対して:平成30年度評価】 (評価できる点) ・配列制御シロキサンの簡便合成の成功、電子顕微鏡計測技術の高機能化、さらには、樹脂・ゴム材料の劣化状態を示す化学構造指標の構築などで、大きな成果が認められた。国際連携も寄与したキトサンエアロゾルの開発や関西センターのガラス複合技術の開発など、顕著な進展が見られた。 ・配列制御シロキサンの合成は興味深い。 - 102 -

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