平成30年度研究評価委員会(材料・化学領域)評価報告書
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評価委員コメント及び評点 1.領域の概要と研究開発マネジメント 【第4期全体(見込を含む)に対して:見込評価】 (評価できる点) ・民間資金の獲得増加、国際連携や地域連携の推進、大学や他協会との連携、各種国家PJへの参画など、TRLを基準に数値目標を立てて、有効に研究開発マネージメントをしている。5研究部門、4研究センター415名の所員の総力をうまく引き出している。 ・民間資金獲得額が第3期に比べ大きく増えた点、冠ラボの設置は、産学連携が一層進展したことの現れと考える。 この背景には、研究開発マネジメントの方針の策定・明確化を徹底したことにあると考える。 ・第4期の目標から見て、紹介いただいた取り組みはすべて評価できる。領域による研究シーズ創出助成制度「萌芽研究」は、実際に科研費獲得につながっており、よい取り組みとして評価できる。 ・論文発表数を維持しながら、民間資金獲得額が増加しているのは評価できる。また、5つの研究課題項目について、十分な成果が出ている。OIL、冠ラボも十分機能している。 ・領域長の強力なリーダーシップのもと、TRLロードマップによって計画が明確になり、研究プロジェクトの推進力が高まったと思われる。運営費交付金の減額を補う民間資金の獲得は評価に値する。 (改善すべき点及び助言) ・領域として成果を上げているが、社会への見える化がまだ進んでいない。もうすこし、広報活動にヒト・モノ・カネをかけるべきでは。国際連携は欧米相手に着実に進んでいるが、中国、台湾、韓国などアジアとの連携強化も進めるべきでは。 ・知財に対する考え方を明確にしてはどうか?出願件数のみで議論する必要は無いが、出願件数の伸びが無いことは気になる。知財の吟味という点は理解できるが、下手をすると保守的になり大化けするような特許が出ない恐れがある。 ・研究者が多数のテーマに関与することは、良い反面、研究の発散がおこる等の問題にならないか慎重に進めて欲しい。 ・民間資金が増加することは良いが、全体の研究費の40%を占めるようになると、研究部門の進め方への影響が高くなり、懸念される。部門の問題として捉えるには限界があるので、産総研全体、国の研究開発マネジメントとして考える必要があるのではないか ・第4期中長期目標にもなっている「世界最高水準の研究成果の創出」について、当日のプレゼン・見学により、定性的に達成できると思われるが、今後(第5期)は、論文数、被引用数以外の数値目標も示す必要があろう。文科省の分析によると、日本の研究力の進展速度は欧米・中国よりも遅れており、その原因として、国際共同研究が少ないことが挙げられているので、所定ランクの論文数の外国研究機関との比較、その中の国際共著論文数の比較なども必要になってくるのではないかと思う。 ・今後の課題に記載されている、大型企業共同研究の拡充、第4期で行った橋渡し成果の見える化、第4期で蓄積した技術シーズの見える化、材料・化学領域の戦略的PR、に期待しています。 ・企業の研究開発を支える基盤技術を担う組織として、今後も企業等との連携に工夫をして行っていただきたい。 ・研究プロジェクトに関わる人数が多い点については、エフォート管理しているという回答であったが、一人が関与するプロジェクト数の平均値が年々増加している。現状で7.8であり、多すぎる印象がある。適正値を見極めることが必要ではないか。 ・産総研全体としての女性研究者の採用率増加についての努力が認められる。研究費などと同様に、女性の採用率の年次変化のデータなど、成果を数値情報で示していただきたい。そのほかの数値情報に関してもできるだけ、4年間の推移のデータを示していただくと良いと思う。 【とくに平成30年度に対して:平成30年度評価】 (評価できる点) ・一昨年から力を入れている技術コンサルテイングが本年度、件数、獲得資金ともに大きく伸びた。産学連携推進の柱になってきた。グループ長研修などマネージメントを学ぶ仕組みを取り入れて継続実行している点、評価に値する。 - 101 -

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