平成30年度研究評価委員会(エネルギー・環境領域)評価報告書
122/132

リオからはわかりづらい。革新的太陽電池については、2050までの大まかなマイルストンが欲しい。 ・水事業の海外展開は戦力が重要。各国の異なるニーズに対してどのような価値を提供するのか、システムの全体像を明確にして、開発項目抽出や目標仕様を明確化して進めていただきたい。企業との連携やマーケティングにも期待したい。 【とくに平成30年度に対して:平成30年度評価】 (評価できる点) ・太陽光発電スマートスタック技術においてⅢ-Ⅴ族/シリコン3接合で発電効率28.6%を達成、30%が見えてきたことは研究者の努力の賜物であり、次年度の30%達成を期待している。 ・SURE コンソーシアムは融合型ソータなど無人選別プラントの開発が進み、実用化に向けて一歩近づき、社会的な期待が高まっている。 ・[太陽光発電]スマートスタック技術による高効率多接合太陽電池[P78]:産総研の一括転写技術で製造したモジュールで、発電効率を測定した点を評価したい。 ・[太陽光発電]低コストHVPEによるⅢ-Ⅴ族化合物太陽電池の超高速成長[P79]:軽量、低コストかつ多様な場所への設置が可能という売りに加え、20%超の発電効率性能により、ウェラブル機器の拡大する要求に応えることができると考えます。 ・[太陽光発電]CIGS薄膜化合物太陽電池の高効率化[P80]:実用形態に近いミニモジュールで、新規透明導電膜を付けて世界最高効率を出せたことは、特筆すべき成果と考えます。 ・[太陽光発電]太陽電池性能屋外高精度評価技術[P81]:発電効率の温度、照度補正技術は、経験とノウハウに裏打ちされた技術であり、成果は世界で急拡大する太陽電池性能評価に不可欠の技術であり、標準化できればさらに高く評価できる。 ・[物質循環]環境微生物解析手法における対象微生物種の拡充と産業廃水汚泥への適用[P89]:汚泥中の主要真核生物の特定は、研究を大きく進展させる重要な成果と言って良いと思います。 ・[物質循環]逆浸透(RO)膜ろ過法における膜閉塞機構の解析[P90]:水の膜透過を阻害するファウリング現象の解明は、有用な対策を打つ根拠となり、膜長寿命化とメンテナンスコスト低下に有用と考えます。バイオフィルムの可視化分析と周波数応答分析でファウリング検知技術が確立されれば、世界の水問題の解決に有益で、メンテナンス事業への展開も可能でしょう。 ・[物質循環]戦略的都市鉱山構築のための金属回収技術の開発[P91]:今年度の成果は、実用化に向けた自動自律システムの検証完了であり、次年度に対し期待できる結果となっている点を評価したい。特に、溶融塩電解法では、困難な金属分離工程を簡便にする装置の原理検証を完了し、実用化に近いていると考えます。 ・Ⅲ-Ⅴ族//シリコン3接合太陽電池で発電効率28.6%を達成し、超高効率太陽電池の実現に大きく前進した。 ・CIGS太陽電池にて世界最高効率20.9%を実現し、高効率・低コスト・フレキシブルな太陽電池の実用化に前進した。 ・テーマを絞ることにより、研究者の知恵が入った最先端の成果が出ている。 ・個々には、高い研究成果が得られていると評価できる。 ・今回は、太陽光発電や物質循環に係わる研究開発が示された。総じて、産総研の貢献は、評価できる。 ・太陽電池高性能化に関しては、いずれのテーマも顕著な進捗が得られている。モジュール変換効率はNEDOの目標を上回り、個々の技術でも、効率や成長速度などで世界最高を達成していることは大きく評価できる。標準化活動にも注力されている。 ・膜製造技術というコア技術を起点に、運用時の課題解決のために膜閉塞機構を解析したことは評価に値する。 (改善すべき点及び助言) ・水処理は昨今のマイクロプラスチックス問題にも貢献できる分野である。産総研の秀でた逆浸透膜ろ過法や環境分析技術をぜひこの分野にも活用して欲しい。また政府が「プラスチック資源循環戦略」を策定している中、産総研の施策も必要ではないか。 ・日本の誇るエネルギー技術やリサイクル技術は今年6月に開催されるG20など、国内だけでなく外交でも積極的にPRしてほしい。 ・ [太陽光発電]スマートスタック技術による高効率多接合太陽電池[P78]:変換効率30%超は特筆すべき数字ではないので、目標は30%台後半を目指していただきたい。 ・[太陽光発電]低コストHVPEによるⅢ-Ⅴ族化合物太陽電池の超高速成長[P79]:世界最高効率、高速成長- 118 -

元のページ  ../index.html#122

このブックを見る