平成30年度研究評価委員会(エネルギー・環境領域)評価報告書
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が必要と考える。例えば、Shell Sky Scenarioによれば、2050年(2070年)、太陽光、風力、地熱は、各々、22TW(54TW)、15.3TW(22.5TW)、4.8TW(6.6TW)とある。 ・ロードマップ策定はあるが、どうフィードバックするか、ロードマップの検証を含めて、検討して欲しい。国際的ロードマップ策定も期待したい。 ・持続可能な社会の構築などは、領域内外の横断連携強化を期待する。 ・研究所としてのKPI、目標設定が妥当かどうかは疑問である。民間資金獲得額は、現状分析を踏まえ、達成困難だが不可能でない適切な数値設定が求められる。また、標準化、特許なども重要なKPIではないか。 ・特許は、多額の投資と苦労の結果完成した新技術を囲いこむために特に重要である。実施件数のみならず、特許戦略の策定とそれに基づいた特許創出がなされているかが重要と考える。 ・マーケティングは、資金獲得のための企業ニーズの把握にとどまらず、社会のニーズ変化や技術をどうビジネス展開するか、などの視点からもさらに踏み込んだ分析を行い、研究戦略に反映させることを期待したい。 【とくに平成30年度に対して:平成30年度評価】 (評価できる点) ・領域長のリーダーシップの元、毎年の評価委員会の意見が、次年度に確実に改善されている点はマネジメントシステムが確立されている証である。清水建設とのゼロエミッション水素タウン連携研究室の設置は、もっとマスコミなどに取り上げられてもよいのではないか。 ・シニア世代を38名招聘研究員として雇用した点は、人生100年時代にもマッチしたとても良い施策である。具体的な活動事例もぜひ紹介していただきたい。 ・5億円の共同研究費を増やした点はスタッフの尽力につきる。 ・[(2)技術的ポテンシャルを活かした指導助言等の実施][P20] 安全科学研究部門の技術コンサルティングが着実に伸びています。安全科学は、どこまで追求すればよいかわからない場合が多いため、企業だけではなかなか体系的な投資は困難です。この分野こそ産総研の力を最大限発揮できる領域であり、将来の連携ネタでもあることから、コンサルティング件数、額が伸びている点は、大いに評価できると思います。 ・[(2)技術的ポテンシャルを活かした指導助言等の実施][P21] 被災地企業のシーズ支援プログラムが5年間の区切りを迎えたことになりますが、これに続く支援事業を継続して立ち上げている点は、非常に重要であり評価できます。また、コンソーシアム型と個別企業型をバランスよく積極的に実施している点についても高く評価したいと思います。 ・[(3)マーケティング力の強化][P24] 外部資金獲得には、コンソーシアム形態だけではなく、「ゼロエミッション水素タウン」のように冠ラボ設立により多額の研究費を確保する戦略は、同業社を排除する危険性を持つとは思いますが、目標達成には効果的と思います。 ・環境・安全ロードマップ作成の尽力を評価する。 ・国内外の研究機関との比較で、研究者あたり民間資金獲得及び相対引用度CNCIともに、国内外の他研究機関と比較して、トップクラスの指標を示した点は、きわめて高く評価される。 ・基幹の性能確立に絞った研究推進、トップレベルの研究テーマでの国際連携、今後成長が期待できる若手の人材育成を同時に進めながら、橋渡しを企業へつなぐ指標である外部資金調達も着実に増加させることができ、マネジメントの成果が着実に出ている ・領域は、今後、人類や文明の維持発展に重要なエネルギー・環境問題の課題設定、研究テーマ設定、研究マネジメントがなされ、高く評価できる。 ・創/蓄/省の技術区分けをもとに、個々の研究開発ターゲット、研究テーマ内容が明確で、良い事と思う。 ・民間獲得資金の経産省提示の目標は、41.1億円と、期待は大きい。 ・エネルギー構成をシミュレーションは評価精度が向上し、研究提案にも活かされている。固体電池に関して領域連携での研究テーマを立ち上げ、CFT強化に取り組まれている。新規でゼロエミッション水素タウン連携研究室を設立、企業と連携して運用時の課題解決にも取り込まれている。 (改善すべき点及び助言) ・民間研究資金の獲得が目標を下回っている一因には、日本の産業界の弱体化も理由に挙げられる。企業もイノベーションや新規事業の創出は必要と認識しつつも、その基礎体力がない。第5期中計に向けて目標値との乖離を分析し、産業構造の変化に対し、場合によっては更に民間資金減少となる想定も含め、将来的にどのような研究活動を展開できるかを考察する機会としてほしい。また、クラウドファンディ- 109 -

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