平成30年度研究評価委員会(エレクトロニクス・製造領域)評価報告書
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●STT-MRAMの生産プロセスおよび3次元集積プロセスの開発 第4期中は、MTJ素子のさらなる性能向上と微細化が課題となる。その対応として、新規材料を用いた全エピタキシャルMTJ素子のプロセス技術を高度化する。中長期的には、1X nm世代のMRAMのための材料・製造プロセス技術の確立が課題となる。その対応として、産総研スピントロニクス研究センター、TIA-SCR、TEL冠ラボの3拠点を活用し、円滑で効率的な技術開発を進める。 ●シリコンフォトニクス技術と光パスネットワーク技術の開発 Google、Microsoft、Facebookなどの、いわゆるプラットフォーマと呼ばれる巨大ウェブ事業者により、シリコンフォトニクスによる光トランシーバ市場が本格的に立ち上がり、化合物系光デバイスで優位を保ってきた国内ベンダの対応が迫られている。さらに、データセンター向け光スイッチにもシリコンフォトニクスが注目され始めているが、シリコンフォトニクス産業が持続発展するためには、ファブレス化を可能とするエコシステムの構築が必要である。これらの課題に対応すべく、シリコンフォトニクスコンソーシアムを立ち上げ、産総研の世界最高峰シリコンフォトニクス技術をR&Dファブとして活用できる体制の構築を進めている。ダイナミック光パスネットワークのディスアグリゲーションには、アーキテクチャの構築と標準化が不可欠であり、サイバーフォトニックプラットフォームコンソーシアムを立ち上げ有識者の間で議論を行い、ダイナミック光パスネットワークのディスアグリゲーションに関する提案書を編纂し、国内外のさまざまな関連標準団体やオープン活動団体に同提案書を頒布している。 ●製造網コンセプト:スマート製造モデル化(デジタルツイン)技術の開発 多様な設備からCPPSを構築するためには、スマート製造モデル化手法の共通化、標準化が不可欠である。欧米で整備されているスマート製造モデル化のためのガイドライン、モデリング規約等と産総研で開発しているスマート製造モデル化手法との間の相互接続性、融通性を確保するための辞書、モデル変換手法(例えば、情報入出力モデルにおける設備間での情報のやり取りを、サービスレベルでの記述へと変換するなど)を開発する。 ●製造網コンセプト:プロセスセンシング技術の開発 今後は、スマート製造モデル化での研究とも連携し、誰からどの知恵を拝借するのかを戦略的に決定したり、記録から判断の深層知識を掘り起こすことなどが重要になってくると考えられる。その対応として、臨海副都心センターに設置された「つながる工場モデルラボ」を要素検証の実証フィールドとして活用しながら、プロセスセンシング技術の開発を進めていく。 ●MEMSセンサネットワークの開発 開発した橋梁センシングシステムを点検・補修作業のどの段階で誰が活用するのか、また橋梁の劣化状態判定の閾値をどこに設定するのか、といった課題について、今後、高速道路会社や点検・補修作業者などの想定ユーザを交えて明らかにする。 ●IoTデバイス用全固体電池の開発 酸化物型全固体電池のデンドライト成長抑制のためのメカニズム解明と電極-電解質の複合化技術の課題に対して、単結晶固体電解質を用いた基礎物性の解明を大学等との連携により行う。また、電源技術として必要となる電流値、容量などの用途毎の仕様や、耐熱性などの耐環境性について、IoTセンサデバイスの開発に取り組んでいる研究者、想定ユーザを交えて明らかにする。 (3)「橋渡し」研究後期における研究開発 【背景・実績・成果】 橋渡し研究後期については、主にサイバーフィジカルシステム(CPS)におけるエッジや製造- 23 -

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