平成30年度研究評価委員会(エレクトロニクス・製造領域)評価報告書
14/138

国際電子回路産業展(JPCA Show)、JASIS(Japan Analytical Scientific Instruments Show)、セミコンジャパン等において計19件の展示を行った。 マーケティング戦略の基盤となる知財強化施策に関しては、当領域独自の取り組みとして、特許出願前に内容の妥当性をチェックしブラッシュアップする「ユニット知財検討会」開催を原則として出願の必要条件とし、平成27年度以降、年間40~50回開催した。知財を核とした原理実証やプロトタイプ試作を支援する領域独自の「知財実用化加速制度」により毎年10件程度のテーマを採択し、知財やコア技術を展示会等で分かりやすくアピールするための「見える化」を推進した。同じく領域独自の「フィージビリティスタディ(FS)連携制度」においては、領域の研究戦略部と研究者との間の議論を通じてブラッシュアップしたテーマに対して、毎年10件程度の予算支援を行い、領域内および領域を超えた連携を促進した。 平成27年度以降の民間資金の獲得額の増加に伴い、研究戦略部における企業連携関連業務が急増したことから、これを担当するイノベーションコーディネーターと連携主幹を、平成29年度まで3名であったところ、平成30年度に6名へ増員し、マーケティングや技術セールスの体制を強化した。 ●その他 マーケティングの取り組み状況については、平成30年度末現在、活動しているコンソーシアムは、次世代プリンテッドエレクトロニクスコンソーシアム(JAPEC)、構想設計コンソーシアム、応力発光技術コンソーシアム(MLTC)、先進コーティングアライアンス、IMPULSEコンソーシアム、外力支援型バイオアッセイ技術コンソーシアム、シリコンフォトニクスコンソーシアム、サイバーフォトニックプラットフォームコンソーシアムの8つである。 先進コーティング技術について、平成28年度に一般社団法人日本ファインセラミックス協会と連携して設立した先進コーティングアライアンスでは、平成29年度、産総研とアライアンス参加企業により、半導体装置部材やエネルギー関連部材等の明確な出口戦略を持った共同研究を開始した。その内2件で技術移転につながる成果が得られ、アライアンスを活用した商品化を検討した。このように川上産業から川下産業までを繋ぐバリューチェーンの構築を実現し、参画企業も設立当初(平成28年度)の28社から平成30年度は46社まで拡大した。 「表面機能化プロセス」の技術動向調査に基づいたSWOT(Strengths-Weeknesses-Oppotunities-Threats)分析、「フレキシブルハイブリッドエレクトロニクス」の市場動向を睨んだ技術動向調査(国内外の特許と論文に対する調査とテキストマイニング分析)を実施した。 【成果の意義・アウトカム】 8つのコンソーシアム等の活動、展示会への積極的な出展、知財強化施策、研究戦略部の体制強化といった取り組みを積み重ねた結果、企業等が産総研に資金を提供して推進するに値すると判断する橋渡し研究テーマの数と魅力度が高まった。そのエビデンスとして、当領域の民間資金獲得額は、平成30年度には第4期中長期計画期間前(平成23年度から25年度の平均)の2倍を超える水準まで伸びた。 【課題と対応】 第4期中長期計画の民間資金獲得額に関する目標を達成するためには、大型の共同研究の件数を増やしていくことが課題である。その対応の一つとして、新規の冠ラボの複数設立に向け、ICを中心とした企業の研究開発ニーズ把握の取り組みを強化する。また、当領域が有する技術のうち、産業応用上の価値が高いが企業連携につながっていないものについて、ワークショップ開催等を通じて企業連携の促進を図る。 中長期的な課題としては、IoTの進展に伴いセンシング技術への社会・産業ニーズが急拡大しており、当領域および産総研内に散在するセンサおよびセンシング関連の研究ポテンシャルを糾合することが求められている。これにタイムリーに対応するために、産業を先導する高性能センシング技術開発とセンシング技術基盤整備を目的とした「センシングシステム研究センター」を平成31年度に設立し、センシング関連のマーケティングからデバイスとシステムの開発から、- 10 -

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る