平成30年度研究評価委員会(エレクトロニクス・製造領域)評価報告書
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●その他 特筆すべき実績を下に示す。 国際標準化活動の取り組みとして、経済産業省委託事業「スマートマニュファクチャリングに関する国際標準化・普及基盤構築」を受託し、生産管理レベル、機器制御システムおよび生産機器のレイヤ(層)をつなぎ、生産に関する情報を共有する場としての「IoTプラットフォーム」の活用とレイヤ間の連携方法についての国際標準化活動を推進した。 スマートマニュファクチャリングに関する国際標準化専門委員会の国内審議団体の運営に主体的に協力し、ロボット革命イニシアティブ協議会への委員として、また200社余りの会員企業を持つ一般社団法人インダストリアル・バリューチェーン・イニシアティブ(IVI)と包括協定により関連団体との強固な連携関係を継続した。 ミニマルファブの展開として、平成30年度に半導体デバイスの試作と生産のための実用プラットフォームを臨海副都心センターに開設し、また地域向け半導体デバイス実装拠点を九州センターに展開した。つくばを合わせた3拠点を活用し、設計情報やプロセスレシピをユーザに提供して実用デバイスを試作する体制を整備した。平成28年度末に設立され産総研技術移転ベンチャーとして認定された一般社団法人ミニマルファブ推進機構では、平成29年度より、技術開発、標準化推進、規格認証、国内外の関連機関との交流、普及啓発等の活動を開始した。 【成果の意義・アウトカム】 指導助言の入り口(技術相談、展示会問合せ、等)から技術コンサルティングを実施することで、企業等の競争力の向上に資するのみならず、市場が要求する新たな研究開発テーマを掘り出すきっかけともなった。コンサルティングの検討内容が深化するにつれて知財を生じるレベルに発展し、産総研のシーズを活用する共同研究として大型化して契約に至るケースが増えており、外部資金獲得額の増加に貢献している。 産総研の研究員が率先して国際標準化を適切に推進することで、産総研のポテンシャルを活用し、企業のコア技術を効率的に市場に展開する環境を整えることに貢献した。スマートマニュファクチャリングの国際標準化活動では、国内関連団体とも連携して諸外国の動向を適切に把握し、我が国の技術レベルを踏まえた戦略を持って規格を策定することで、我が国の経済活動を活性化する道を拓いた。 【課題と対応】 国際標準化活動については、産業界からの声を集めて規格策定に反映し、迅速に提案まで進めることが求められる。その活動の重要性は理解されていても、スキルが要求されるうえに研究者個人としての業績として認知され難いため、活動への参加が消極的になり、業務の優先順位が低くなりがちであるという課題がある。これに対しては、組織的に標準化人材を育成し、その活動を個人評価において適切に評価していくことを通じて、現場の研究者レベルでも高いモチベーションで積極的に参画できる体制を整える。 知財のライセンシングに関しては、国内外の企業との交渉等を担当する知財人材の量が不足という課題があり、必要に応じて外部人材の登用等による対応を検討する。 (3)マーケティング力の強化 【背景・実績・成果】 社会の変化が早まるとともに技術の進展速度と複雑性が高まる中、情報を幅広く集め技術潮流を見通す取り組みは、産総研のみならず企業においても重要度を増している。当領域では、産総研が保有する技術情報や基盤技術を核として、企業や大学等から会員を募り当領域の研究ユニット等が運営するコンソーシアム等(平成30年度末現在、8つのコンソーシアム等が活動中)を通じて、マーケティング、ロードマップ共有、社会実装等に取り組んだ。 研究成果を広報し新たなユーザを呼び込むめに、第4期開始以降、展示会等での出展に積極的に取り組んで出展数を増やし、平成30年度は、産総研が主催するテクノブリッジフェアの他、- 9 -

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