平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
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関心の高い企業に対して有望な技術シーズの紹介を2回実施した(平成31年1月31日現在、平成31年度末で3回の見込み)。第4期中長期目標期間における開放特許情報データベースへの登録特許は総数で約6,500件(平成31年1月31日現在、平成31年度末で同等以上の見込み)、展示会等へ出展した技術は32件である(平成31年1月31日現在、平成31年度末で40件超の見込み)。 有望案件の発掘・検討については、これまでの技術移転の成功事例の特徴を明らかにして、効率的に有望案件を発掘することを目指した。そのために、技術移転実績データを解析し、知的財産をプログラムの提供をするソフトウェア型、様々な産業分野でのニーズがある産業分野横断基盤技術型、共同研究から創出された知財が活用される共同研究由来型などの6類型に分類して現状把握を行い、それぞれの類型の特徴に応じた技術移転拡大策の検討を行った。さらに、特許調査会社が提供する商用の特許解析ツールを活用して、スコア化した特許の注目度や被引用関係を解析して、有望技術シーズのリストアップも実施した。これらの情報等を活用しながら技術移転の可能性の高い技術シーズ(表面化学修飾ナノコーティング技術等)を17件(平成31年1月31日現在、平成31年度末で30件前後の見込み)選定し、実用化レベルでの機能・性能検証を目的とした試作品製作・実証試験を行い、前述の展示会や説明会等で産業界にアピールした。展示会等の出展後に締結した契約は、平成31年1月31日現在で共同研究契約14件、技術コンサルティング契約11件、研究試料提供契約10件、情報開示契約2件、実施許諾契約4件である。 平成31年度も開放特許情報データベースへの情報登録・提供、医療品原料機器・装置展や新技術説明会への出展等で知的財産情報を継続して発信する。有望案件の発掘・検討についても継続する。 【効果】 展示会等で知的財産情報を継続して発信することが、共同研究、技術コンサルティング、研究試料提供、技術情報開示及び実施許諾等の契約に結び付いた。それらの契約相手には、それまで産総研と接触したことがない企業、展示会により産総研技術を初めて知った企業が含まれ、技術移転の裾野を拡大することに貢献した。さらに、展示会等への出展時の来場者との対話により、産業界への最新ニーズや公表されにくい企業の現場の実態に関する情報を幅広く収集することができ、これが研究方針及び企業連携戦略の立案やその軌道修正にも役立った。また、特許解析ツールを活用して産総研の技術シーズの注目度を分析することで、注目度の高い技術に重点を置いた戦略的な技術移転活動を実施することができた。さらに、技術移転マネージャーが案件ごとに技術移転の最適な方策を立案することにより、大型の技術移転契約等の創出につながった。それらに加えて、有望技術シーズを基にした試作品製作・実証試験を実施することにより、技術シーズを見える化することができ、産業界にアピールしやすくなった。例えば、表面化学修飾ナノコーティング技術(温和な化学反応を用いて材料表面に親水性・疎水性・低摩擦性等の機能を持たせる技術)では、様々な種類の試作品の製作により、研究試料提供契約3件、技術コンサルティング契- 93 -

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