平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
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れにより研究成果の橋渡しは計画以上に加速された。 また、産総研側の研究者にとっても企業の研究者と密に連携をすることが企業ニーズの把握や事業化意識を醸成する貴重な機会となり、将来の産業や社会ニーズを予測した新たな研究テーマの設定など技術マーケティングの能力を向上させることができ、将来の橋渡し促進に貢献した。 【実績】 イノベーションコーディネータの採用では、経営や他社との契約交渉の経験を持つ民間企業出身者を23名(平成30年12月末現在)、さらにはこれまで採用実績のない金融機関等からイノベーションコーディネータ等を2名(平成30年12月末現在)採用し、新たな産業分野への橋渡しを推進する幅広い専門人材を強化した。 イノベーションコーディネータの毎月の活動報告や新任のイノベーションコーディネータの活動内容の確認とイノベーション推進本部長等への情報共有を行う月2回の報告会等を通して定常的な活動内容を確認する仕組みを設けた。 イノベーションコーディネータを補佐する連携主幹、連携の企画にかかわる職員には、日々の業務で企業交渉に同席させるなど OJTを実施するとともに、従来OJTが中心であった連携人材の育成において、平成30年度は連携人材育成研修(2回)や企業提案の基礎力トレーニング(5回)を開催し、外部講師による知見・経験の教授を通して連携人材の育成を進めた。その結果、民間企業のニーズと産総研のポテンシャルのマッチングによる共同プロジェクトの企画、調整に留まらない、ビジネスモデルを含めた提案が企業に出来るようになった。 平成31年度は、当該連携人材育成研修を拡充するとともに、研修で培った営業ノウハウと企業とのコネクションを生かした連携を成立させる。 【効果】 外部講師を活用し事業化に係る知見を取り込んだ研修によってイノベーションコーディネータなど「橋渡し」にかかる専門人材が強化された。企業から提示された技術課題に対する産総研シーズのマッチングのみならず、事業化までを視野に企業とともに新たな連携テーマを構築することができるようになり、これまで連携テーマの設定が難しかった新たな産業分野への連携開拓や領域横断的な連携など大型の企業連携につなげることができた。具体的には、イノベーション推進本部と各領域のイノベーションコーディネータが協力し企業との活発な議論を通じて、食品メーカーとの間で、エネルギー・環境領域、生命工学領域、情報・人間工学領域、エレクトロニクス・製造領域にまたがる食・農業のオープンイノベーションをテーマとした組織的連携を構築できた。 さらに、事業化の経験を有する民間企業出身のイノベーション推進本部に所属するイノベーションコーディネータ により、事業化までを視野に入れた技術戦略の策定を企業とと- 88 -

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