平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
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・理事長等幹部がフットワーク軽く企業にアプローチし、その結果として数多くの橋渡しの実現(民間資金獲得、共同研究、冠ラボ等)につながっていることを高く評価したい。 ・パテントオフィサーを置くことにより、早いタイミングから知財を意識した研究が進められるというアプローチは、知財戦略として的を射たものだと思われる。併せて人材育成にも取り組んでおり、評価できる。 ・国際標準化は、日本として弱い部分であり、ここを国研である産総研がリードし、またバックアップするという状況は評価されるべき。日本からの国際標準提案のうち、7件に1件が産総研の提案ということは素晴らしいと言える。引き続き、日本の国際標準化の中核をなす組織としての活躍を期待。 ・産総研発ベンチャーへの出資額が、出資目標を大幅に上回っており、これは産総研の技術が目利きから高く評価されたことを意味している。今後も、良い技術シーズがこうしたベンチャーの形で提供されていき、民間からの資金を呼び込めるサイクルが構築されることを期待。 ・国研である以上、大企業のみならず地方の中小企業の持つ有用技術も効果的に発掘することが求められる。その意味で、公設試とも上手く連携しながら産総研ICを地方にも配置し、パイプ構築に努めていることは評価できる。 ・日本が注力しなくてはならない各種のイノベーション施策がほぼ網羅されており、そのうち目標を上回る成果顕現している施策がいくつかある。 ・その成果顕現は、民間企業も注目しているところ。実際に成果顕現しようがしまいが、該結果は、日本にとって将来方針の示唆に富むものと思われる。成果解析をおこない、次計画に是非反映させるべき貴重なイノベーション関連データである。 ・技術コンサルティングの件数が、飛躍的に増加(84件→515件)していることは大いに評価できる。件数の増加は組織を挙げての努力、特に地域ICの関与が大きいと考えられる。さらに、技術コンサルティングを有料化したことにより、産総研職員のモチベーションの向上にも繋がっていると考えられる。地域ICを含むICの積極活用は、「橋渡し」の実績を上げる上で非常に重要な要素であったと大いに評価できる。 ・第4期で特に目立った産総研トップや幹部の積極的な関与や主導によるマーケティング戦略により、大型組織連携が大幅に増加していることは大いに評価できる。 ・[マーケティング力の強化と大型連携の構築]技術コンサルティング制度では、企業との連携が年々拡大しており、年度目標を大幅に上回る民間資金を獲得している。また、企業の満足度も高く、期間全体を通じて「橋渡し」機能を大きく強化した点。 ・[マーケティング力の強化と大型連携の構築]冠ラボの設置やICの活躍により、期間全体を通じて企業と大型の共同研究、組織連携が大幅に増加した点。 ・[戦略的な知財マネジメント]業務、組織の見直しを図り、期間全体を通じて戦略的な知財マネジメントを行った点。 ・[研究成果の出口戦略]産総研技術移転ベンチャー企業への出資額が目標を大きく上回り、事業の安定化を図ることができた点。 ・[地域イノベーションの推進]IC制度の導入により、公設試等との人的交流、ネットワーク強化が図られ、地域中核企業との連携研究が進み、期間全体を通じて「橋渡し」機能の強化が図られた点。 ・[産学官連携拠点の形成]期間全体を通じて、多様な国内外機関との連携・協力、TIA活動の拡大・推進が図られ、産学官連携拠点として発展した点。 ・技術コンサルの有償化が評価できる。有償化はお互いの本気度アップにつながり、より深く、共存共栄で成果を出すことになる。先方様の利益のために動いていることは行政ではできにくく、企業同士でもできない。国研だからこそできる動きなので、進めていただきたい。 (改善すべき点及び助言) ・冠ラボが着実に拡大していることが評価できる一方で、新規獲得のみに走るのではなく、関係構築ができた既存の関係もしっかりとメンテナンスされることが極めて重要。調達、労務管理など意識されているようなので、今後もこうした意識を持ち続けて欲しい。また、成果を眼に見える形で提示することも重要であり、アウトプットも意識して運営に当たることが期待される。 ・休眠特許については、国としての財産である一方でコストであり、どこかのタイミングでその在り方について整理されることが望ましい。 ・出口戦略がもっと前面に出されて良いように思う。橋渡しという以上、企業とのマッチングが大きな位置を占めると思われる。産総研の持っているシーズを如何に世の中に知らしめるか、という意味で幹部の働きかけその他様々な努力を重ねていることは評価しつつ、全体の戦略が見えてくるとより組織的な- 350 -

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