平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
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平成31年度は、引き続き冠ラボの設置を推進し、第4期中長期目標期間末までに新規4件の冠ラボ設置を設置する計画である。 【効果】 これまでに無い、企業名を冠した連携研究室の制度を新たに整備し、企業ニーズへの集中的対応を実現することで、世界最高水準の研究開発成果の創出、成果の「橋渡し」の実現に向けた産業界との連携・協力が推進された。さらに、冠ラボによる平成30年度の民間資金は、冠ラボ件数の増大や1件あたりの金額の大型化により、所全体の民間資金の約15%を占め、民間資金獲得強化にも大きく貢献した。 【実績】 大学等の基礎研究と、産総研の目的基礎・応用研究を融合し、産業界へ研究成果の「橋渡し」を一層推進するため、産総研の研究拠点を大学のキャンパス内等に設置する新たな組織(オープンイノベーションラボラトリ(OIL))の整備を進めてきた。平成28年度には7大学に、平成29年度には1大学に設置した。 平成31年度中の新規OIL設置について検討中である。 また、平成29年度に企画本部にOIL室を設置し、OILの活動支援や進捗管理を行う体制を強化した。平成30年6月に開催したOIL合同シンポジウムにおいて、全8個のOILの活動を民間企業・行政機関などへ紹介し、OILと企業や研究機関との交流を図った。 OILの成果に関しては、平成30年11月の段階で、プレス発表18件、若手人材の教育(ポストドクター40人、修士学生を含むリサーチアシスタント62人)、インパクトファクター付き国際誌への論文248報、企業との資金提供型共同研究18 件、特許出願4件と続伸している。優れた成果例として、産総研・京大エネルギー化学材料OILは、2050年の低炭素化未来社会の実現への貢献を目標に、多孔性金属錯体(Porous Coordination PolymerまたはMetal-Organic Framework)をはじめとするサブナノ領域での構造・機能制御材料の目的基礎研究に注力し、インパクトファクター付き国際誌40報発表をする等の優れた成果を出した。産業界への橋渡し事例では、産総研・阪大先端フォトニクス ・バイオセンシングOILは、新規に開発したマイクロチップ電気泳動システムにより、高速DNAシーケンシングに成功した。同じく橋渡し事例として、平成30年度に、産総研・東大先端オペランド計測技術OILは「先端オペランド計測技術シンポジウム」を開催した。企業からの47名を含む115名の参加があり、分析メーカー、素材メーカー、製薬メーカー、装置メーカー等10社以上と打合せや意見交換、3社と資金提供を想定した連携の検討中と、企業連携への効果があった。 【効果】 OIL室におけるOILの活動支援や進捗管理強化と、各OILの精力的な研究活動とによって、大学等から生まれた優れた技術シーズの産業界への橋渡しは、論文および学会発表、企業- 23 -

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