平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
26/364

平成31年度には、柏ハブ拠点と臨海ハブ拠点での研究の本格的な研究活動や連携活動を実施する。 【効果】 柏ハブ拠点では、ものづくり・サービスと人工知能(AI)の融合研究を、臨海ハブ拠点ではロボットとAIの融合研究をそれぞれ計画しており、両拠点共にAI研究の世界的な拠点化が期待されている。その一環として組織される企業コンソーシアムでは、産学官が一体となった融合研究の実施が期待される。 柏ハブ拠点に設置されたABCIが、平成30年10月に実施された、第2回ABCIグランドチャレンジにおいて、深層学習の学習速度の世界最速記録を大幅に更新したことは、その後ABCIが広く利用されていることにつながっている。具体的には、平成30年11月末の時点でABCIは、「共用高性能計算機ABCI利用規約」に基づく約1億円分の利用(外部利用29件、内部利用39件)があった.更に宇宙航空研究開発機構(JAXA)、国立情報学研究所(NII)、情報通信研究機構(NICT) との連携も調整中である。今後は日本の学術研究機関や企業が必要とする機械学習をアウトソーシングする場として、AIの研究開発に必要な計算資源・データ・人材の集積が見込まれる。 卓越研究者との共同研究は、単に産総研の研究チームが卓越した人材による研究マネジメント及び研究手法を間近で学ぶだけでなく、国際連携も進み、平成31年1月現在、正規の研究職員のうち約1/4 (22名)を海外からの研究者が占めている。 【実績】 国内外機関との産学官連携・協力の体制や企画力の強化の一環として、パートナー企業のニーズにより特化した研究開発の実施を目指し、企業との大型研究等を行うための組織「連携研究室/連携研究ラボ(冠ラボ)」の設置を進めた。平成28年度に、冠ラボ設置に関する制度を整備し、5件の冠ラボを設置した。平成29年度に3件、平成30年度には2件の冠ラボを設置し、平成30年12月時点で合計10件となった。さらに平成31年3月に1件の冠ラボを設置することが決定しており、平成30年度末までに合計11件となる予定である。 平成29年度より、冠ラボごとにパートナー企業幹部と産総研幹部による成果報告懇談会を年1回の頻度で開催し、研究現場はもとより企業および産総研の経営層レベルでの進捗状況の把握や今後の研究展開等における情報共有、運営上の課題の抽出を行った。調達請求から納品までに長時間を要するなどの運営上の課題については、解決策の検討を行い、調達に関する制度等の改善を行った。また、全ての冠ラボ関係者が集う冠ラボ交流会を開催し、冠ラボ間の交流及び冠ラボと産総研幹部との交流を促進した。さらに、平成30年度には、新規パートナー企業の開拓をめざして、冠ラボシンポジウムを開催し、126社の参加を得た。 - 22 -

元のページ  ../index.html#26

このブックを見る