平成30年度研究関連業務評価委員会評価報告書
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リーンルーム(SCR)において行った実用化開発の成果をもとにNECが事業化を進めたものである。平成30年度には宇宙航空研究開発機構が打ち上げる革新的衛星技術実証1号機にこのFPGAが搭載され、さらにIoT機器への適用も進められている。この成果は、これまでのTIAの多彩な研究成果の橋渡し事例であるパワーエレクトロニクス事業におけるSiCデバイス試作ラインの橋渡しや、平成27年に日本ゼオンが量産を開始したカーボンナノチューブ事業における世界初の大面積連続量産実証プラントの橋渡しに続く、半導体プラットフォームを活用したナノエレクトロニクス事業における橋渡しの代表的事例となった。これらの成果に関連し、IoTの拠点化に関してのプレス発表1件とCEATEC JAPAN 2016における展示、カーボンナノチューブとナノエレクトロニクスでのTIAによる橋渡しのプレス発表それぞれ1件を行った。 平成31年度は、高機能IoTデバイスに関する研究拠点としての施設整備や、外部ユーザーへのワンストップサービスの拡充による拠点の利便性の向上により、新原理デバイスが組み込まれたFPGA技術の橋渡しをより一層進める。 【効果】 当初計画を上回る各種の新たな事業の実施とそれらの成果のプレス発表や展示等による情報発信により、産総研TIAの優れた橋渡し機能を内外に示し、イノベーションプラットフォームとしてのプレゼンスを向上した。これにより、TIAのプラットフォームの利用がさらに拡大した。新たに整備され公開された高度な半導体装置群は多くの企業の関心を集め、既に2社と新たな大型共同研究を開始した。 【実績】 TIAのパワーエレクトロニクスにおけるオープンイノベーション推進のためのプラットフォーム機能を更に強化するため、TIAが推進する民活型共同研究体「つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(TPEC)」において、3インチSiCデバイス実証試作ラインを、平成27年度に4インチへと拡張し、試作開発能力を強化した。拠点運営機能にマーケティング機能を付加するために新たに上席イノベーションコーディネータ、イノベーションコーディネータを配置し、拠点を活用する産学官連携プロジェクトや事業化開発を企画提案した。TIA主導で新たな企業連携制度であるテクノブリッジ型共同研究を立ち上げ、住友電気工業株式会社との連携により、SCR内に6インチの最先端SiCパワー半導体デバイス量産試作ラインを新たに整備した。平成28年より本格稼働を開始し、平成30年に二交代制稼働となり、SiCデバイスの試作実績を月産100枚に向上した。 平成31年度は、SiCデバイス実証試作ラインをベースとしてSiC以外の新材料パワー半導体の試作を開始し、総合的な研究開発プラットフォームとして整備する見込みである。 【効果】 TIAが主導したテクノブリッジ型共同研究は、これまでの産総研になかった橋渡し後期の- 136 -

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