平成27年度研究評価委員会(材料・化学領域)評価報告書
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-67- ・耐熱性ガスバリア膜材は、有機EL封止材や様々な分野で必要とされており、価値がある。水蒸気バリア性がイミドフィルムより10倍高くなっていて期待できる。 ・研究項目③「ナノカーボンをはじめとするナノ材料の開発とその応用技術の開発」の中でスーパーグロース単層カーボンナノチューブの量産化成功は本当に価値がある。 ・日本ゼオン社との共同で、スーパーグロース法による単層CNTプラントの竣工を開始したことは大きな一歩。CNT用途拡大へのturning pointとなるかもしれず、事業化の観点で高く評価。 ・SOFCの出力密度向上のために気功率と細孔径を同時制御して高い拡散経路を実現し価値ある研究と言える。 ・スーパーグロース法によって、日本ゼオンが工場を建設したことは大いに評価できる。 ・吸引プラズマ装置を中小企業と共同で開発し、商品化を実現したこと。発想を転換し独創的なアイデアを取り入れていること。 ・中小・中堅企業からの資金獲得件数が高いことは評価できる。 ・反応プロセスシミュレーション技術開発のための産総研コンソーシアム設立により、民間企業1社では困難な技術開発がコンソーシアムによって可能となったこと。ハブとして産総研のミッションは重要である。 (問題点・改善すべき点、助言) ・多くのテーマから、特色のある成果を選んでいると思うが、苦戦をしているテーマもあるはずである。後期になるほど、加速、減速、中止などの研究マネジメントが難しくなると思うので、ある程度の判断材料となるモノサシを作成しておくのも一つの方法かもしれない。 ・このフェーズの段階では、市場規模の提示もしてほしい。 ・吸引プラズマの研究は、民間企業と「組んで・見る・売る」の3強化をしてほしい。 3.「橋渡し」のための関連業務 (1)技術的ポテンシャルを活かした指導助言等の実施 (評価できる点) ・産総研コンソーシアム設立による技術指導・助言プラットフォームの提供。産総研内で設立した39コンソーシアムのうち、11が材料・化学領域であることは高く評価され、助言の効果が期待できる。産総研全体をリードする気概でこの分野を推進してほしい。 ・新しい形の資金獲得として、民間企業に対する技術コンサルタントを開始した。新たな一歩であり、民間企業との連携強化の一つの形として、推進すべき。 ・意見交換会、交流会の実施やコンソーシアムの積極的な設立は大いに評価。 (問題点・改善すべき点、助言) ・技術コンサルティングは、民間企業との連携強化の一つの形として推進すべきであり、金額はともかく、件数を増やすべき。 ・交流会等の件数のみにこだわるのではなくて、それらの中身を充実し、共同開発などに結び付けてほしい。 ・公設試験所等と連携を取り、地方での取り組みを進めてほしい。 (2)マーケティング力の強化 (評価できる点) ・調査研究を主目的とした「スポーツ工学プロジェクト」を新たに設置して、大手スポーツメーカーとの連携を深め、新領域を意識した共同研究を開始したことは評価に値する。高額民間資金獲得者へのインタビュー調査も有意義な取組みである。 ・高額民間資金獲得者(約50名)へのインタビュー調査により資金獲得ヒントを抽出した取組みは興味深い。 ・将来の技術ニーズを見つけるための領域戦略部主導の企画やトップ(理事長・領域長)と企業トップ層との交流など、トップダウンによるプロモーション活動に意欲的である点。 ・調査研究を主目的とした「スポーツ工学プロジェクト」を新たに設置して大手スポーツメーカーとの連携を深め、新領域を意識した共同研究を開始したことは評価できる。 ・技術コンサルティングは、収入として意義がある以上に、民間連携先の強化や増加としても意義が高い。将来の事業連携のシーズになることも期待できる。その結果として事業収入を得ることにもつながる。 ・スポーツ工学創成に向けた領域プロジェクトにより新しいマーケティングに結び付けてほしい。 (問題点・改善すべき点、助言) ・トップダウンによるプロモーションを推進しているが、具体的な取組みの中でどれがどのくらい有効かを評価した上で、より効率的なマーケティングを進めることが肝要。 ・マーケティング意識を持つことは必要だが、得てして短期的な指向になるおそれがあり、注意が必要。 ・民間企業では今日、明日のビジネスが主体で動いているが、産総研と民間企業との連携では、中間見直し

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