平成27年度研究評価委員会(生命工学領域)評価報告書
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-5- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 平成27年度 研究評価委員会(生命工学領域) 評価資料(主な業務実績等) 1.領域の概要 (1)領域全体の概要・戦略 2050年には我が国の高齢者人口が全人口の4割を占める超高齢社会を迎えようとしている中で、健康で安心して暮らせる健康長寿社会を世界に先駆けて構築することが喫緊の課題となっている。また、エネルギー負荷や環境負荷を低減できる効率的なものづくりに対する期待も大きい。このような状況の中で、生命工学領域では、「創薬」、「健康」、「生物機能活用によるものづくり」に関わる世界最高水準の研究開発を進め、その成果を産業界に橋渡しすることにより、健康で安心して暮らせる健康長寿社会や環境負荷を抑えた持続可能な社会の実現に貢献することを目指している。また、産業を支える専門人材の育成に注力するとともに、産総研の国際的プレゼンスを向上させて、優秀な人材が集まる研究所づくりを目指している。そのために、次の4項目を生命工学領域のミッションと掲げている。 (1) 次の課題に関する世界最高水準の研究開発の推進 ① 創薬基盤技術の開発 ② 医療基盤・ヘルスケア技術の開発 ③ 生物機能活用による医薬原材料などの物質生産技術の開発 (2) 研究成果の産業界への橋渡し (3) 産業界に役立つ人材の育成 (4) 国際的プレゼンスの向上 領域内のマネージメントにおいては、弛みなく技術の芽を生み出し、その芽を社会や産業界のニーズに合わせて育成し、橋渡しを継続的に進めることができる強靭な研究開発力を備えた組織となることを方針としている。技術の芽を育成する目的基礎研究から、それを産業界で活用できる段階に仕上げる応用・実用化研究、そして橋渡しを行う開発研究までを領域の中でバランス良く実施するものとし、各研究者が自身の研究の位置づけ(目的基礎研究、社会基盤構築のための研究、橋渡しのための研究)を常に意識し、位置づけに合わせた見える研究成果(論文、国家プロジェクト立上げ、民間からの資金提供など)を上げることを重要な評価指標としている。また、チーム研究を推奨し領域内外の研究者交流の場を設定することで所内での連携を強化するとともに、産業界とのパイプの強化、大学・研究機関・企業との連携による研究開発力の強化を推進している。さらに当領域が研究拠点をもつ地域センター(北海道、臨海、関西、四国)の研究開発力を強化するため、分散している研究課題の集約化を進め、適切な人材配置を行い、各地域での看板研究を強力に推進できるように重点化を進めている。職員各人に適切なキャリアパスを想定し、必要となる経験を積む機会を設けて人材育成を行うとともに、インド科学技術省バイオテクノロジー局(DBT)、インドネシア技術評価応用庁(BPPT)、WHO等の海外の公的機関と連携した研究開発を展開しており、国際的プレゼンスの向上に努めている。このような取り組みにより、健康で安心して暮らせる健康長寿社会や環境負荷を抑えた持続可能な社会の実現に貢献していく。 (2)研究開発の概要 当領域では、上述の通り、健康で安心して暮らせる健康長寿社会や環境負荷を抑えた持続可能な社会の実現に貢献することを目指し、①創薬基盤技術の開発、②医療基盤・ヘルスケア技術の開発、③生物機能活用による医薬原材料等の物質生産技術の開発を行う。これら3つの重点課題の概要は以下の通りである。

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