平成27年度研究評価委員会(生命工学領域)評価報告書
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-9- 関の実験プロトコルを他の機関で再現しノウハウを共有できるか検証している。操作プロトコルのコンサルティング事業への展開も目指し、プロトコルの蓄積、最適化を進めている。 【健康状態や疾患の検知デバイスの試作による課題抽出:細胞チップ技術を基盤技術とした迅速・簡便かつ超高感度・正確なマラリア診断デバイスを開発】 グローバルヘルスケアへの貢献を目指して企業や大学医学部との共同研究で細胞チップ技術を基盤技術とした迅速・簡便かつ超高感度・正確なマラリア診断デバイス開発を実施しており、細胞チップ上で蛍光標識されたマラリア陽性赤血球をCCDカメラで定量検出する系を構築してきた。これまでに、ケニア共和国、ウガンダ共和国でマラリア患者の血液を用いたフィールドテストを実施してきており、260症例の検証により、既存診断法でゴールドスタンダードとされる赤血球ギムザ染色の光学顕微鏡検出と比較して、極めて正確にマラリア感染赤血球を定量検出可能なことを実証した。また、超高感度マラリア検出に加えて感染マラリア種の同定や薬剤耐性株の検出を同時に可能にする高機能診断デバイス開発も進めている。 【産総研生命工学領域発ベンチャー企業による研究成果の事業化】 企業や大学等との共同研究により研究成果を製品化し、産総研発のベンチャー企業を多数設立している。上記したロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社をはじめ、糖鎖バイオマーカー技術をもとにした臨床検査関連商品の開発を行うグライコバイオマーカー・リーディング・イノベーション株式会社、再生医療用iPS細胞作製等を実施するときわバイオ株式会社、高速遺伝子検査装置の株式会社ジェイタス、SEMで生態透過顕微観察を可能にした株式会社ライフセム、細胞製造・治療の研究開発を行うメスキュー株式会社等を設立し、事業展開を進めている。 ●戦略的な知的財産マネージメントの取組状況(再掲) 戦略予算テーマにおける知財アセット構築支援として、【高感度イメージング技術/「新誘電率顕微鏡の開発」】では、産総研の共通基盤領域における知財強化と企業連携のための競争領域知財を意識した知的財産マネージメントを進めた。共通基盤領域の特許強化にむけた先行技術調査や技術クリアランス調査を行いながら、上席イノベーションコーディネータを含めた連携チームおける戦略的な出願検討と連携戦略構築に生かした。 新規プロジェクト提案に向けた知財戦略検討支援としては、(臓器ブロック開発事業)に関する海外を含めた技術動向調査を実施支援することで、研究開発戦略立案や開発テーマ設定に必要な情報の収集・整理を行うとともに、産総研が保有する基盤的技術の海外権利確保に向けた検討など、基本特許群の構築を支援した。 また、担当領域の知的財産戦略・施策の浸透、知的財産マインドの向上にむけて領域知財検討会を開催するとともに、研究成果の適切な知財化を意識した出願前相談対応などによる特許出願内容の検討、知財活用戦略を意識した国内外権利化対応を進めた【平成27年12月時点:出願前相談等対応32件、外国出願推薦対応32件】。 ●中堅・中小企業の資金提供を伴う研究契約件数の大企業に対する比率 基準値:38% (平成23~25年度の平均) 実績値:67% (平成27年12月時点) ●事前評価の評点:B 民間からの資金獲得額は目標に近い値、中堅・中小企業の比率は目標値を大きく上回ったことから評点をBとした。 3.「橋渡し」のための関連業務 (1)技術的ポテンシャルを活かした指導助言等の実施 【1.(4)】技術的ポテンシャルを活かした指導助言等の実施 ・技術的指導助言等の取組状況(モニタリング指標) ●事前評価の評点:B

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