平成27年度研究評価委員会(生命工学領域)評価報告書
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-7- した。これらの成果は、共生細菌の感染・定着を阻害する新しい害虫制御技術・防除薬剤の開発に繋がる。 ●論文の合計被引用数 実績値:7,112 件 ●論文数の目標値と実績値 目標値:400報 実績値:221報(平成27年12月時点) 見込み:350報 ●大学や他の研究機関との連携状況 ・ 慶應義塾大学、横浜市立大学、奈良県立医科大学、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)、宇宙航空開発機構(JAXA)、バイオインダストリー協会(JBA)等と包括協定を締結 ・ インド科学技術省バイオテクノロジー局(DBT)、インドネシア技術評価応用庁(BPPT)と包括的研究協力覚書を締結 ・ 千葉大学医学部とクロスアポイントメントを実施 ・ つくばライフサイエンス推進協議会に加盟 ・ 産技連食品分析フォーラムを設立 (3.(3)に詳細を記載) ●事前評価の評点:B 上記評価項目に記載のとおり論文発表・引用で数値目標に近い値を達成し、他機関との連携も推進できたことから評点をBとした。 (2)「橋渡し」研究前期における研究開発 ●テーマ設定 橋渡し研究前期では広範囲にわたる生命工学関連基盤技術におけるより応用的な発展・高度化あるいは一般化・簡便化に関わる研究テーマを設定している。課題①において、世界最大の天然物ライブラリーを用いた天然の活性化合物の精製・同定技術の高度化、及び悪性腫瘍(肺がん、卵巣がん等)の糖鎖を利用した疾病診断薬開発を進めている。 ●具体的な研究開発成果 【天然物ライブラリーを用いた創薬開発支援】 世界最大級の天然物ライブラリーを用いて創薬の基盤となる種々のスクリーニングを行った。中でもがん細胞の接触阻害メカニズムを対象としたスクリーニングでは、上市駆虫薬イベルメクチンを含め、数種の新規機能化合物の発見に成功した。また細胞イメージング装置を駆使した新規のスクリーニングを展開し、天然物ライブラリーのさらなる有効活用法を示した。また生合成遺伝子を用いた異種発現生産による天然化合物生産技術の開発関連では、難培養微生物資源を有効活用する手法として注目されているメタゲノム的アプローチにおいて、世界でどの研究機関も達成できていない150 kbpを超えるインサートDNAサイズのBACライブラリーの調製を可能にした。これにより培養可能な微生物と同様、未培養微生物においても遺伝子資源の有効利用が可能になった。 【糖鎖マーカー開発:B型肝炎を予防・治療するための糖鎖研究】 B型肝炎の予防・治療・検出を目的とし、B型肝炎ウイルス(HBV)における糖鎖の機能解析と医用応用技術の実用化を実施している。今年度HBVの感染や増殖に関与する分子の探索のため糖鎖関連遺伝子をスクリーニングしてターゲット候補の分子を取得し、この分子がヒト肝臓一次培養細胞をにおいてHBV増殖を阻害することを確認した(特許出願中)。さらにレクチンを用いた新規HBV解析法を開発し、患者血清の多検体測定や血清中抗体の高感度測定に成功した。これら開発技術は1) 新規ワクチンと中和抗体の開発、2) HBV分泌を抑制あるいは感染を阻害する創薬ターゲット、3) HBV

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