平成27年度研究評価委員会(情報・人間工学領域)評価報告書
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-5- 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 平成27年度 研究評価委員会(情報・人間工学領域) 評価資料(主な業務実績等) 1.領域の概要 (1)領域全体の概要・戦略 情報は人々が現在の社会生活を送る上で不可欠な要素となっており、安全・快適で豊かな未来社会の実現には情報のサイバー空間と人間・社会のフィジカル空間相互の知的情報を濃厚に融和させることが鍵となる。情報・人間工学領域では、産業競争力の強化と豊かで快適な社会の実現を目指して人間に配慮した情報技術の研究開発を行う事を目的としている。特にIoT(Internet of Things)社会の実現に向けて、下記の課題を中心に研究開発を行っている。 ① ビッグデータから価値を創造する人工知能技術の開発 ② 産業や社会システムの高度化に資するサイバーフィジカルシステム技術の開発 ③ 快適で安全な社会生活を実現する人間計測評価技術の開発 ④ 産業と生活に革命的変化を実現するロボット技術の開発 という4つの重点課題を掲げ、さらに、それぞれの課題が連携して推進されることを戦略とし、これらの成果を橋渡しとして社会実装につなげることを目標とする。以上から、それぞれの重点課題に含まれる個別研究課題は、目的基礎から橋渡し前期、後期研究のすべてのステージで研究開発を行っている。 組織は、3つの研究部門、3つの研究センターの計6つの研究ユニットで構成され、253名の常勤研究者により研究開発を推進している。平成27年度における研究予算は、交付金1910百万円、公的競争的資金1780百万円、民間資金600百万円、合計4290百万円で運用されている。また、交付金は、研究基盤としての基礎配分として、540百万円を配賦し、それ以外は、領域内の研究者が自ら提案し研究予算を獲得する競争的資金として領域内公募予算として620百万円、民間・公的資金を獲得額に応じたインセンティブとして360百万円、民間資金獲得に向けた戦略・広報予算として380百万円として配算した。研究者の研究提案力向上、ならびに民間企業に対するビジネス提案力向上に向け戦略的に活用している。 (2)研究開発の概要 ①ビッグデータから価値を創造する人工知能技術の開発 さまざまな分野で得られるデータが指数関数的に増大し、データの潜在的価値が高まる一方で既存技術による解析が困難になっている現状に対し、大量のデータを解析し意味のある情報を引き出して利活用するビッグデータを用いた人工知能を開発する。脳のモデルに基づく脳型人工知能や、知識とデータを融合して学習・理解するデータ知識融合人工知能などの基礎技術の研究を行うとともに、人工知能プラットフォームを構築する技術の研究開発を行う。 ②産業や社会システムの高度化に資するサイバーフィジカルシステム技術の開発 大量で多種多様なデータを高速に収集・解析し、利用者が使いやすい形で提供するプラットフォーム技術、実世界(フィジカル空間)と計算機の世界(サイバー空間)を密接に連携させ、より高精度な予測・分析や、分析結果の現実空間への還元を安全かつ高信頼に行うサイバーフィジカルシステム技術、高機能暗号など次世代のセキュリティ技術などの研究開発を行う。

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