平成27年度研究評価委員会(情報・人間工学領域)評価報告書
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-82- (評価できる点) ・ニューロリハビリテーション技術については、他機関等と比較して独自成果を達成している。 ・説明された代表事例はとても優れていると感じた。ニューロリハビリテーションに関しては、情報と医学の領域を融合させて、民間企業も巻き込み研究しているという枠組みが、素晴らしいと思う。 ・暗号技術については、成果の実用化についてのスケジュールをどの程度においているかを明らかにしている。本研究は長期にわたる研究が必要であるため、人材育成も含めた研究体制としている。 ・暗号化技術に関しては、コンテストでの上位独占、国際会議での発表は当然評価されるべきであるが、それにより優秀なRAを多数採用して、さらに多数の論文を生み出す循環を作っていることが素晴らしい。 ・ニューロリハビリテーションに関しては、89本の論文(論文賞あり)が発表されている点、脳の回路網の解明を試みている点。 (問題点・改善すべき点、助言) ・評価方法について、代表的な2研究事例だけを説明されても、基礎研究全体の評価をすることは難しいと感じた。また、論文100本を評価の指標とするのであれば、各研究・時期ごとに目標論文数を割り振っていくことが必要になると思われる。量的ではなく、質的なKGIも設定すると良いのではないか。 ・ニューロリハビリテーションに関しては、より多くの民間企業、医療機関を巻き込むことで、一気に「橋渡し」後期へと進める可能性があるのではないか。 (2)「橋渡し」研究前期における研究開発 (評価できる点) ・組織を構築し研究者を収集したこと及び強いパートナーとタイアップした研究(次世代人工知能の基盤技術の研究)。すべてのテーマにおいて産業界との共同研究が積極的にされていること(災害対応・インフラ維持管理ロボット技術)。 ・NEDOインフラ維持管理・更新等の開発プロジェクトでは、活用企業、機器製造企業を巻き込んだ体制を組んでおり、かつ、投資対効果の高いサービスモデルを作れている。 ・公的資金15億円(目標)に対して17億円(実績)を獲得しており、特許数も目標を達成している。 ・日本をとりまとめたセンター化を目指している点、日本ならではのサービス業、製造業(M & Mではやりにくい分野)との共同研究を考えている戦略がある点(次世代人工知能の基盤技術の研究)。ドローンの実用化(災害対応・インフラ維持管理ロボット技術)。 ・ロボットを製造業と協力しながら進めていっている事例は、今後も重要かと思う。民間とのコミュニケーションの場を増やしていく取り組みが更に必要と思う。 (問題点・改善すべき点、助言) ・データを収集する仕組みについて記載がない。強いパートナーとどのようにタイアップするかの記載がない(次世代人工知能の基盤技術の研究)。 ・人工知能の分野は、急速に技術が進化し、企業での活用が広がっている。人材不足など難しい面もあるが、人工知能研究センターの研究体制の整備、企業との共同研究の実施のスピードアップを期待している。 ・米国に対する不利な状態を解消するべく動いているのはわかるが、やはり勝つのか追従なのかが気になる。また、再委託先の選択基準がよくわからない(次世代人工知能の基盤技術の研究)。 ・成果物をいかに国益のために位置付けるかが重要。戦略的に知財戦略を進めていけるようにチェックが必要。 ・公的な部門で行うことが望まれる研究開発、たとえば公共インフラにかかわる問題等と、そうではない一般的な産業にかかわる問題に対して、研究アプローチをメリハリつけていくと良いのではないか。 ・技術だけではなく、データ・問題発見等が重要な分野では、研究開発モデルをリニアモデルから、アジャイル型の現場との共創を迅速に簡便に行うモデルへとシフトすることも考えると良いのではないか。 ・研究者が共同利用できるAIセンタークラウドのような仕組みは、産総研として期待されている重要な取組みだと思われる。日本のAI研究のプラットフォーム、ハブとなる役割を期待している。その利用、賛同を広げるためには、企業の研究機関だけでなく、経営層や事業部門にも響く積極的なPR活動が求められる。 ・民間資金を増やすという意味と、ビジネスとしての成立性確保の両方の意味で、民間資金化できるかどうかを橋渡し前期のところで明確化すると良いのではないか。 ・人工知能の領域は、米国とは違う、医療・介護、製造業などでの利用というレベルでの技術開発に、日本の特徴を出していこうという方針に賛成。

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