産総研レポート 2015
29/66

27研究開発の推進組織統治研究開発の推進労働慣行公正な事業慣行社会との共生人 権環境報告人材育成への取り組み 再生可能エネルギーネットワーク開発・実証 再生可能エネルギーネットワーク開発・実証イノベーションスクール 産総研イノベーションスクールは、独自のカリキュラムを通して、即戦力としてイノベーション創出に貢献できる人材を育成するため、若手研究者の視野の拡大と意識改革に取り組んでいます。 複雑化する社会問題を解決していくためには、研究所内外のアイデアや技術を組み合わせて革新的な技術を創出することが必要となり、連携の要となる人材が求められるようになっています。そこで、産総研は博士号を持つ若手研究者(ポスドク)や博士課程大学院生を積極的に受け入れ、特定の専門分野についての科学的・技術的な知見を持つばかりでなく、より広い視野に立ち、異なる分野の専門家とも協力できるコミュニケーション能力や協調性を有する人材を育成することを目指しています。 2014年度には、ポスドクコース20名、博士課程大学院生コース9名および講義専門コース3名をスクール生として受け入れ、講義・演習を実施しました。 2015年度からは産総研が取り組む「橋渡し」機能をより実効的に強化するため、従来のパイロット事業から産総研全体の人材育成へと発展させる予定です。このために、所内外において新たな取り組みを試行しつつ、中長期的なあり方についても研究人材育成推進WGにおいて検討を進めます。●イノベーションスクールのカリキュラム1)産総研での講義・演習 ●�産学官で活躍する研究者や企業経営者などによる理念・マネジメント・取り組みなどの講義 ●�標準化と研究、知的財産と研究、デザイン思考、リスク評価、キャリア開発などの講義と演習 ●�「 構成学」(研究シナリオを立て要素技術を統合・構成していく研究手法)輪講 ●�分野が異なる研究者が理解できる研究発表のスキルを磨く演習2)産総研での実地研修 ●研究現場での研究課題の実践 ●�基礎研究から製品化研究まで切れ目なく展開する研究の体得3)企業での実地研修(OJT)(平均約3カ月) 産総研から企業にスクール生を派遣し、現場での実際の業務を通して、以下を体得 ●�研究開発活動の進め方、技術開発のスピード、コスト意識の重要性 ●�チームワーク、他部門との連携の重要性●若手研究者の視野の拡大と機会の提供 「自分の研究手法が思っていた以上に企業でも通用する」「企業研修でしっかり取り組めたことは私にとって大きな自信に」など、スクール生は自らの体験をもって研究者の活躍の場が多様であることに気づき、「最も大事なことは、組織で動いていることを意識すること」「其々の分野や専門性を持った人と共通言語を持つ必要がある」と意識を改革し、視野を大きく広げています。また、研修受入れ企業からは、「貴重な技術知見を蓄積できた」「同世代の社員が良い刺激を受けた」とスクール生の研究能力や業務姿勢も高く評価されています。 開校以来245 名となった修了生は、自己の新たな可能性を発見し、企業、大学、公的研究機関などの様々な分野で活躍しています。

元のページ  ../index.html#29

このブックを見る