2013
41/64

社会との共生39社会との共生 ■ 「SpeechJammer」がイグノーベル賞を受賞 地質標本館で中学生の職場体験 2012年9月に 産総研 栗原一貴 研究員と科学技術振興機構 さきがけ 塚田浩二 研究員が、聴覚遅延フィードバックを利用した発話阻害の応用システム「SpeechJammer」で、2012 年イグノーベル賞(Acoustics Prize:音響学賞)を受賞しました。 イグノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられる賞で、雑誌編集者のマーク・エイプラハムズによって 1991 年 に創設されました。 一般に話をしている人の音声を、話をしている人に数百ミリ秒程度遅れて聴かせると、正常な発言を阻害されることが知られています。この現象は、肉体的苦痛を伴うことなく発言を阻害することかでき、また発言をやめればその影響が消えて、周囲の人たちには無害といった優れた特性を持っています。 栗原研究員と塚田研究員は、指向性マイクと指向性ス 地質標本館では、2012年7月18日〜19日につくば市立手代木中学校からの依頼により2年生2名の職場体験学習を受け入れました。 初日のはじめに地質標本館業務の概要説明などを行い、その後にイベントで使用する教材(ペーパークラフト)の下準備を体験してもらいました。これは単純作業ですが、2 名とも作業の意味を理解して懸命に取り組みました。午後からは展示解説の要領を説明し、地質標本館見学に訪れた栃木県立足利高等学校に同行して、地質標本館職員が展示解説する様子を観察してもらいました。2日目は中学生の展示解説で、「恐竜」と「デスモスチルス」のコーナーで実施しました。当日の団体見学者は、つくば市民交流センター主催の生涯学習参加者の方々で、団体を2班に分け、各班には地質標本館職員が解説員として付き各展示室を案内して回り、担当のコーナーで解説員役を中学生に交代しました。団体の皆様に事前に「SpeechJammer」を手にする栗原研究員ピーカーを組み合わせることで、外部の離れた場所から特定の発言者の話を阻害するシステム 「SpeechJammer」を試作しました。 このシステムは、会話のマナーとルールの制御、プレゼンテーションのトレーニングなどに活用できる可能性があります。賞状および副賞事情をお話していたこともあり、中学生の展示解説はとても好評でした。地質標本館では2005年以降、近隣中学校からの依頼を受けて通常1日間の職場体験学習を実施しています。職場体験学習を終えた2名の中学生は、展示解説の難しさを実感しながらも、貴重な体験ができたことを感想として伝えてくれました。館内展示の解説体験の様子

元のページ  ../index.html#41

このブックを見る