2011
5/58

持続的発展可能な社会の実現に向けて東日本大震災に遭遇して 東日本大震災から7カ月が過ぎようとしています。復旧、復興は着実に進められているものの、いまだ多くの人々が不自由な避難生活を余儀なくされておられ、被災の大きさを痛感させられます。一日も早い新たな出発を心からお祈りしております。 産総研も、つくばセンター、東北センター、臨海副都心センターでは研究の進行を止めざるを得ないほど大きな被害を受けました。しかし、これらの被害によって周辺地域に影響を及ぼすことはありませんでした。このような中で、産総研は研究再開に向けて、優先順位の低いものに見切りをつけ、研究機材の共有化を進めるなど、研究の“再構築”に全員参加で当たりました。 震災以後、産総研は公的研究機関として社会貢献の責務を果たす姿勢をより明確にして、つくば地域における放射線量の測定を開始し、茨城県やつくば市に情報を提供するとともにホームページでの公開や福島地域における工業製品の放射線測定の支援活動など、積極的に復旧、復興活動への協力を行っています。新たな飛躍に向けて 原子力発電所の事故もあり、再生可能エネルギーへの期待が世界的に高まっていますが、産総研はこれまで再生可能な資源・エネルギーに関する「本格研究」に力を入れてきました。これは、産総研の全分野にまたがる21世紀型の大きな課題であります。連携・融合の実をあげて、課題解決力を高めていきます。 オープンイノベーションハブ機能の強化にも積極的に取り組みます。震災以後、横浜市立大学、大阪大学、国立高等専門学校機構との包括連携に関する協定締結の調印を行いました。地域重視を強めている産総研は、関係機関との連携を通じてわが国の産業界の足腰の強化に貢献します。 オープンイノベーションの輪は、当然のことながら産業界、海外の国立研究所なども含めた形に広がっています。企業との共同研究などは震災にもかかわらず、前年度とほぼ同じレベルになりそうです。技術研究組合へ参加も着実に増加しています。海外の研究機関との連携協定も多数結び、国際的活動に取り組んでいます。今後は、わが国企業のグローバル戦略を研究面から後押しする取り組みも重視していきます。 社会の中で、社会のために、技術を社会へ 産総研は、発足以来「社会の中で、社会のために」や「技術を社会へ」のスローガンのもと、研究活動を進め、その成果を社会のために普及する活動を進めて参りました。今回の「産総研レポート2011 -社会・環境報告-」にはSR報告の一環として、公的機関として産総研の役割や取り組みをわかりやすく紹介いたします。トップメッセージ03組織統治組織統治

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る