産総研LINK No.18
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みをしているのか、そこに至る課題認識も含めてお話しください。井邊 農研機構は農業・食品産業技術を中心に研究開発を行っています。農業をはじめとする第一次産業では高齢化が非常に進み、担い手の減少が問題になっている一方で、生産規模の拡大が進んでいるという現状があります。私たちは、これを農業の構造改革を進めるチャンスだと考えています。人手不足に対応するにはロボットの導入やICT(情報通信技術)の活用などによる作業の無人化が必要であり、そのためには異分野との連携が不可欠になります。農研機構にもAIの研究者はいますが、自前ですべての研究ができるわけではありませんから、産総研はじめICTやAIの得意な研究機関、民間企業との連携が非常に重要であると考えています。 また、日本の農業分野では法人の生産規模が非常に小さく、自前で研究開発する能力がないという課題があります。私たちはそのような生産者と組み、私たちの、あるいは大学や民間の技術を生産者とつなぐ橋渡しの役割を果たす必要があります。近年はこのような現地での取り組みを最重要課題と考え、私たちの成果を現地に移植し、生産者や食品産業の皆さんとともに実証実験に取産総研と農研機構、ともに国立研究開発法人である両機関には、それぞれの担当分野で基礎から実用化までの研究開発を一体的に推進し、成果の最大化を図り、国際競争を勝ち抜く産業力の強化に貢献することが求められている。2018年3月、両機関は、農林水産業が全国一の北海道で、生産性向上と付加価値創造を目的に、「アグリテクノフェアin北海道」を共催した。これを機に両機関の理事長に、最先端技術を企業や農林水産業の現場に橋渡しする取り組みや課題について話していただいた。TOP MESSAGE1976年京都大学農学部卒業、農学博士。同年、農林省に入省し、稲の品種改良に従事。国際稲研究所(IRRI)派遣、九州沖縄農業研究センター所長、農研機構理事を経て、2014年農研機構理事長に就任、2018年3月に退任。井邊 時雄国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)前理事長Tokio Imbeこの対談は2018年3月に行いました。4月より、井邊氏に代わり久間和生氏が農研機構理事長に就任されました。03 2018-04 LINK

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