産総研LINK No.17
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ホワイトボードへ手書きで行っていた作業指示や作業実績登録などの情報伝達を、電子化して一元管理するシステムを構築した。これにより従来は半日単位でしか行えなかった進捗管理、数量管理をリアルタイムでできるようになり、納期管理の精度向上や、作業時間の20%削減を実現できた。 また、ある金型メーカーでは、現場での日報入力負荷の軽減と正確なデータ収集を目指して、バーコードによるリアルタイム日報入力を中心としたシステムをつくった。作業者、工作機械、作業指示書にバーコードを付けて、作業者がそれらをバーコードリーダーで読み取るだけで日報入力が完了する。手間が大幅に減った上、入力データにより各製品、各工程のコストが正確に算出できるようになったため、現在はそれらを工程改善にも活用しているという。 成功する企業の共通点を聞いたところ、澤田は「問題意識や目的意識が明確になっていること」、徳永は「本気でやる覚悟があること」と答えた。専門知識はいらない、1からプログラミングを学ぶより簡単とはいっても、システムをつくるには、やはり相応の人手や時間がかかるからだ。 「仕様を決めて実際にシステム開発の作業ができる段階になるまで半年かかることもあります。経営者は性急に結果を求めず、自社のIT化を目指す姿勢をブレさせないことが重要です」(澤田) リリースから14年、これまでMZ Platformはユーザーのニーズに対応して新機能を加え続けている。例えば、2011年にはユーザーからの要望に応えてWebアプリケーションの開発機能を追加。その頃からタブレットで使いたいというニーズも出てきたという。こうした新しい動向にも「低コストで簡便に」という基本を踏まえて対応している。 「さらに現在はIoTへの対応のニーズも出てきているので、IoT化を実現する機能をもつコンポーネントやハードウェアのサンプルも用意しています」(古川) 今までは情報を人が入力し、次のアクションも人が判断していたが、IoT化されれば機械が自動で情報を収集してサーバーに送り、それを受けて機械が自動でアクションを起こすようになる。こうなれば効率化はいっそう進むだろう。しかしそのためには、情報を取得したり集約したりする多数の機器が必要となり、そのコストから導入をためらう企業も多くなると考えられる。そのため古川は、少しでも全体費用を下げようと、2017年に安価なセンサーや情報収集機器を利用して低コストでIoTシステムを自作できる、いわば“身の丈IoT”用のハードウェアキットを開発。現在は耐久性や運用方法の検証などと並行して普及活動を行っている。 最後に、MZ Platformのメリットはコスト面だけにあるのではないと3人は力を込める。 「自社でシステムをつくることは、自社のITレベルの向上につながります。みずから汗をかくことでITのノウハウが社内に蓄積される、それも大きなメリットといえるでしょう。自社にフィットしたシステムが欲しい、IT化の取り組みを進めたい、そんな企業の皆さん、ぜひMZ Platformをご活用ください。ご相談もお待ちしています」 中小製造業のITリテラシーが向上すること、そして、それによって生産効率が上がり、日本のものづくり力が強化されること。それこそがMZ Platformの最大の意義なのである。 社内のIT化に悩んでいる方は、一度話を聞いてみるだけでも自社にあったIT化の有益なヒントを得られるのではないだろうか。部品で組み立てるソフトウェア開発ツールお気軽にお問い合わせください!〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1 つくば東産総研 製造技術研究部門 MZプラットフォームユーザー会: monozukuri.org/mzplatform/お問い合わせフォーム : monozukuri.org/mzplatform/contact_us/IoT時代に対応する自作キットも提供ウェブサイト関連動画15 2018-03 LINK

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