産総研LINK No12
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100年後には外食産業でも当たり前に議論されているでしょう。私たちの研究がそのときの基礎になればよいと思うのです。――現在IoTやAIを含め、情報技術を用いて社会的な課題を解決していこうという流れがありますが、サービス産業ではどうでしょう。新村 「AIは人間の仕事を奪うのか」などという議論がありますが、実際問題として労働集約型産業では人手不足が大きな課題であり、不足分を補完しないことには産業が回っていきません。情報技術はそのような課題を解決するために役立つでしょう。 別の観点では、例えば滅びゆく調理技術の保存に用いることです。炭火で魚や肉を焼くなどの技術は、今居るベテランの職人が引退すると継承されない可能性があります。これまではVTRで記録してきましたが、AIに記憶させておけば、一度技術が滅びても、いつか再現できると思うのです。技術の保存継承の問題には多くの伝統文化が直面しており、この分野にIoTやAIは貢献できると考えています。蔵田 これまで人の動きをモーションキャプチャーで記録するときは、体全体にセンサーを付けて限られた空間内で記録する必要がありました。しかし、サービス産業においては、場所を選ばないこと、サービスの現場を邪魔しない形でセンサーを付けて、一挙手一投足を計測し、記録できることが重要です。 その技術は、新村さんが例に挙げた技術アーカイブのほか、労働の負担計測にも役立ちます。スキルの向上や技術の習熟のスピードアップができるようになり、生産性や労働負荷が改善すれば、顧客満足の向上にもつながると思います。 また、地方の人口減少・人手不足は深刻で、必要な業務の維持にさえ不安が感じられる状況もあります。サービス工学のアプローチでこのような社会の課題の解決を進めていきたいですし、現在はまだ情報技術の有効性が意識されていない分野でも、おそらくサービス工学の知見を役立てられることはあると思います。幅広く産業界の皆さまからご提案いただきながら、サービス工学のアプローチでさまざまな課題の解決につなげていきたいと考えています。産総研  がんこフードサービス株式会社お気軽にお問い合わせください!〒532-0025大阪市淀川区新北野1丁目2番13号がんこフードサービス株式会社〒305-8560茨城県つくば市梅園1-1-1 中央第1産総研 人間情報研究部門: 06-6308-2288: http://www.gankofood.co.jp/: https://www.gankofood.co.jp/contact/(お客さま相談室): 029-861-9488: https://unit.aist.go.jp/hiri/: hiri-liaison-ml@aist.go.jp関連動画ウェブサイト情報技術を人手不足の解消や技術伝承に役立てる11 2017-04 LINK

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