アニュアルレポート 2005-2006
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82Annual Report 05-06Environment & Energy水素材料先端科学研究センターResearch Center for Hydrogen Industrial Use and StorageURL: http://unit.aist.go.jp/hydrogenius/TEL: 092-802-0260 FAX: 092-802-0259研究センター長村上 敬宜研究の概要水素材料先端科学研究センター(HYDROGENIUS)は、水素エネルギー社会構築に向けた水素の安全利用技術を確立しつつ、大容量の水素の輸送・貯蔵を実現するため、基礎的・科学的知見の深化を目的として、平成18年7月1日に設立されました。現在、私たちは、エネルギーの多くを化石燃料に頼っていますが、燃料電池をはじめとする水素エネルギーは、環境汚染や二酸化炭素の排出の少ないクリーンな次世代エネルギーとして期待されています。しかし、その実用化には、まだ多くの課題があり、なかでも水素が各種の材料に及ぼす影響のメカニズムや、高圧・液化状態の水素の特性を解明することなどは、避けて通れない重要課題です。現在、水素をエネルギーとして利用する方法には、ロケットの打ち上げなどのように化石燃料の代わりに燃焼させる方法と、燃料電池など酸素と電気化学反応を起こさせることで電力を得る方法があります。水素エネルギー社会を実現させる上で、最大の課題は水素の安全性確保です。特に、水素は原子・分子レベルで貯蔵タンクなどの材料内に侵入し、材料を劣化させる特性(水素脆化)があるほか、高圧・液化された状態の水素がもっている性質もまだ体系的には明らかにされていません。こうしたことから、当研究センターは、水素と材料に関わる様々な現象を科学的に解明し、安全・簡便に水素エネルギーを利用できる技術を確立することを目指して、5つの研究チームを組織し、研究に取り組んでいます。また、当研究センターは九州大学の伊都キャンパス内に立地しており、同大学との密接な連携のもと、世界でも唯一無二の水素材料研究基盤を整備して、先端的研究を行っていくこととしています。さらに、各企業などが抱えている水素材料に関する研究開発の課題に密着し、独自の科学的分析を通じて、問題解決に積極的に応えていく産業界の「駆込み寺」として幅広く貢献していくことも目指しています。

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