アニュアルレポート 2005-2006
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Life Science & Technology24Annual Report 05-06生命情報科学研究センターComputational Biology Research Center研究センター長秋山 泰URL: http://www.cbrc.jp/TEL: 03-3599-8080FAX: 03-3599-8081研究の概要代表的な研究成果当研究センターでは、生命情報科学(バイオインフォマティクス)の方法論を通じて、ゲノム配列情報から、タンパク質分子の立体構造・機能、細胞・組織間の相互ネットワークに至るまでの幅広い生命現象の解明と産業的利用を目指しています。我が国における生命情報科学研究の中核拠点となることを目指し、計算機科学・数学・計測などを専門とする研究者と、生物学・生物物理学の出身者、さらに企業研究者も加えた学際的なチーム作りを進めています。新しい方法論を切り開くために、最新の情報数理技術の新しい適用法を常に模索するとともに、世界最大級の計算環境(CBRC BlueProteinシステム (22Tflops)など)を活用した大規模で網羅的な研究開発に力点を置いています。近年、タンパク質の一部にある立体構造を形成しない領域(ディスオーダー領域)で、機能発現に関与する例があることが実験的に明らかになってきました。このようなディスオーダー領域は高等生物に特に多く見られる傾向があり、転写調節に関するタンパク質やDNA結合タンパク質などに多く存在することが示唆されています。また、X線結晶解析やNMRによるタンパク質立体構造解析において、このディスオーダー領域が結晶化やスペクトル帰属の妨げになるため、それらを予め取り除き、解析を容易にすることが求められています。同様にタンパク質立体構造予測においても、立体構造予測できない可能性が高い領域を予測対象から予め除き、予測を効率化することが求められています。本研究では、ディスオーダー領域の特徴がその長さによって異なることに着目し、予測対象を配列全体、長、短の3種類の場合に分けて、それぞれ異なる手法を用いる予測法(POODLE-W, L, S)を開発しました。POODLE-Lは、2006年8月10日よりウェブ(http://mbs.cbrc.jp/poodle/)で無償公開を開始し、2006年10月よりインハウス版の販売を開始しました。また、POODLE-Sも2006年10月20日よりウェブで無償公開を開始し、平成18年度中にはPOODLE-Wも公開する予定です。(http://mbs.cbrc.jp/poodle/)また、これらPOODLE予測法を用いて、国際的なタンパク質立体構造予測コンテスト(CASP)のディスオーダー領域予測のカテゴリに参加し、高い評価(総合評価で2位、長いディスオーダー領域予測で1位)を得ました。ディスオーダー領域の例正常プリオンタンパク質PrPc N末構造(青で示した部分がディスオーダー領域)(2007.4.1 生命情報工学研究センターに改称)

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