秋の特別企画
「ミニ講演と特別見学ツアーでめぐる 明治~昭和の化学維新」
毎回好評いただいている研究機器保存棟ツアー。今回は、研究者によるミニ講演とともに、「明治~昭和の化学維新」をテーマに開催します。ミニ講演では、研究者が日本の化学産業に大きな功績を残した2つのテーマについてお話しします。
午前の講演では、「スクアレン」の発見など、日本の油脂化学の発展に大きく貢献した辻本満丸博士の功績について、当時の資料の解説なども含めながらお話します。午後の講演では、画期的なアンモニア合成法「東工試法」の解説を交えながら、先人達の情熱と努力でわずか8年でヨーロッパの先進諸国に追いついた過程をたどります。
ミニ講演を聴いてからガイドツアーで見てもよし、ガイドツアーで見てからミニ講演を聴いてもよし。この秋、日本の化学維新に思いを馳せてみませんか。
-ふせんプレゼント-
最初の前身機関設立から、産総研は今年で135年。
記念ロゴ入りの「ふせん」を、ご参加いただいた
皆さんにプレゼントします。
日時 | 2017年11月23日(木曜・祝日) 9時00分 ~ 16時00分 |
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会場 |
産業技術総合研究所 サイエンス・スクエア つくば 〒305-8561 茨城県つくば市東1-1-1 |
対象 |
大人向け ※小学生以下の方は、できるだけ大人の人と一緒に参加しましょう。 |
参加費 | 無料 |
内容 |
ミニ講演「スクアレン発見への道すじ」 講演時間:10時00分~11時00分 定員:40名(事前予約制) 日本の化学工業の近代化は、明治33年の「農商務省工業試験所」設立によって始まったといえるだろう。設立の翌年春、工業試験所に入所した1人の青年。のちにサメ肝油中に存在する高度不飽和炭化水素「スクアレン(C30H50)」を発見する辻本満丸である。 辻本博士は様々な油脂の分析・考察に一生をささげ、油脂化学の発展に偉大な貢献をした。奇跡的に残された、標本124瓶と実験ノート88冊が、博士が踏みしめた足跡を現代に伝える。 ミニ講演「アンモニア製造技術の革新」 講演時間:14時00分~15時00分 定員:40名(事前予約制) 明治後期、世界情勢は緊迫したものがあり、アンモニア合成で欧米諸国に大きく遅れをとった日本は、その技術開発にやっきになっていた。国際競争に打ち勝つための国家プロジェクトとして「臨時窒素研究所」(のちの東京工業試験所:産総研の前身のひとつ)が設立されたのは、大正7年。当時の研究者による精力的な研究開発によって、奇跡的に高性能な合成触媒が生み出され、「東工試法」は日本のアンモニア合成技術をわずか8年でヨーロッパの技術水準にまで引き上げた。 研究機器保存棟見学ツアー 各回定員:30名(事前予約制)
ミニ講演と関連した2つのテーマを中心に、産総研に保存された古い研究機器(明治~昭和初期)を、簡単なガイドつきでご覧いただきます。 見てから聴くか、聴いてから見るか、あなたのお好みで! ※見学時間には、見学場所まで約500m程度の徒歩移動の時間を含んでいます。 |
申し込み方法 |
事前予約の受付は終了しました。 当日は、予約に若干の空きがありますので、ぜひご来場ください! そのほか、ご不明な点は下記の問い合わせ先までご連絡ください。 |
問い合わせ先 |
産業技術総合研究所 広報サービス室 電話:029-862-6214(平日の午前9:00~12:00と午後1:00~5:00) Eメール:sst2017fall-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信下さい。) |
その他詳細情報 |
秋の特別企画 「ミニ講演と特別見学ツアーでめぐる 明治~昭和の化学維新」イベント案内 [PDF: 2.2 MB] |
備考 | 産総研の広報活動に使用することを目的として、イベントの様子を写真や動画等で撮影させていただく場合がございます。その他の目的に使用することはございません。あらかじめご了承ください。 |