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世界でいちばん正確な1秒!

テクノロジーと「不確かさ」とのあくなき闘い

高精度原子時計

 あなたが携帯電話をかけているとき、携帯電話器と基地局の間には、電波が交わされています。その電波の周波数は、800MHz~1.5GHzくらい。これは、電波が1秒間に進む間に、8億回~15億回も振動するという意味です。

 もし1秒間という時間の長さがあいまいだったり、狂っていたりしたら、周波数も狂ってしまい、あなたの携帯電話はまったく(カメラ機能は別でしょうが)役に立たなくなります。友達にかけたのに見ず知らずの人が出たり、どこにもつながらなくなったりしてしまうでしょう。

 ではそもそも、1秒間とはなんでしょうか?

 1956年までは、地球の自転周期から定義されていました。「地球は24時間で1回転するから、その86,400分の1が1秒」というわけです。1967年までは、地球の公転周期が基準でした。「地球が太陽の周りを一周する時間の31,556,925分の1が1秒」でした。

 しかしどちらも、一定ではありません。自転周期や公転周期は、わずかながら、早くなったり遅くなったりするからです。

 現在では、セシウム(Cs)という原子の共鳴周波数が1秒の基準になっています。これを利用して、きわめて正確な時間を測る時計が、原子時計なのです。

 産業技術総合研究所(産総研)で開発した原子時計「JF-1」は、2000万年に1秒しかずれないという、世界最高水準の高精度を誇っています。2000万年といってもピンと来ないかもしれません。人類が誕生してから200万年、恐竜が絶滅してから6500万年と言われていますから、途方もない時間なのは確かです。

 それでは、この高精度を実現したテクノロジーと、「JF-1」の役割をご紹介していきましょう。

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