本文へ

English

 

1日は25時間!?

体の中のシーソーゲーム

体内時計

 こんな実験があります。被験者(実験を受ける人)にある施設に入ってもらいます。その施設内は常に薄暗く、外界と遮断されているため外が明るいのか暗いのかも分かりません。その上時計も無いので時間に関する情報が一切ありません。そのかわり、生活に必要なものはすべて揃っています。被験者にそこで暮らし続けてもらいます。初めは生活リズムが不規則ですが、ある期間を過ぎると一定の生活リズムが現れます。起床して朝ご飯を食べて、昼ご飯を食べて、夜ご飯を食べて、就寝して起床して…。

 その1日の周期はなんと、24時間ではなく25時間なのです。周期は、被験者を変えても約25時間になります。このように、環境に影響されず自然に刻まれる1日の周期を「概日時間」といいます。

 概日時間はすべての動物にあり、種によって異なります。人間は25時間ですが、例えばマウスは23.5時間、ラットは24.5時間です。ただし、ほぼ24時間であることに変わりはありません。

 この事実から、地球上の生き物は、地球上の1日である24時間に自分の生活リズムを合うように進化させてきたのでないかと考えられます。そしてそのリズムを司っているのが、一般的には体内時計と呼ばれる生物時計の存在なのです。

 実は、この体内時計、18世紀頃から研究が開始されています。最初はオジギソウの動作メカニズム解明から始まり、1950年代にはほぼ24時間を周期とする体内時計の存在が明らかにされました。その後、遺伝子レベルで生物を研究する分子生物学が発達し、今日では、遺伝子レベルで体内時計の研究が進められています。その最先端の一角を担うのが、産業技術総合研究所(産総研)なのです。

図
次のページへ

▲ ページトップへ