Vol.6 No.1 2013
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研究論文:光ファイバ広帯域振動検出システムの開発(津田ほか)−53−Synthesiology Vol.6 No.1(2013)執筆者略歴津田 浩(つだ ひろし)1994年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。工学博士。同年東京大学先端科学技術研究センター助手。1995年通商産業省工業技術院物質工学工業技術研究所入所。2001年独立行政法人産業技術総合研究所スマートストラクチャー研究センター、2005年から計測フロンティア研究部門、2010年から同研究部門構造体診断技術研究グループ長。光ファイバを利用した非破壊検査技術の開発に従事。この論文では計測技術の開発を担当した。佐藤 英一(さとう えいいち)1985年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了、同年宇宙科学研究所入所。2003年の宇宙航空研究開発機構統合を経て、現在、独立行政法人宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所教授。この論文では宇宙構造物検査への光ファイバセンサ技術の推進と研究全体の管理・運営を担当した。中島 富男(なかじま とみお)1987年筑波大学大学院にて工学修士取得。同年日産自動車株式会社入社。2000年株式会社IHIエアロスペース、2005年より株式会社IHI検査計測。現在、IHI検査計測研究開発センター課長。この論文では計測システムの光学系の設計・製作と実験計測を担当した。佐藤 明良(さとう あきよし)1977年青山学院大学理工学部化学科修了。日産自動車(株)宇宙航空事業部、(株)IHIエアロスペースで宇宙機器の非破壊信頼性評価技術を担当。2009年から(株)IHIエアロスペース技師長。この論文では計測システムの電気系の設計・製作と実験計測を担当した。査読者との議論議論1 全体評価コメント1(一村 信吾:産業技術総合研究所)この論文は、著者がこれまで進めてきたFBGセンサシステムの開発と宇宙構造物への応用展開可能性を記述したもので、主な成果はFBGを用いてひずみ・AE同時計測が実現できたことにあります。その中でも、FBGを用いてAEを計測する新しい技術を開発できたことに高い価値があると判断しました。ただし、シンセシオロジー誌の主眼である構成論的アプローチに関してより明確に記述いただく必要があると考えます。コメント2(田中 充:産業技術総合研究所)紆余曲折を経ていて、読み応えがあります。紆余曲折のダイヤグラムを示すとわかりやすいのではないでしょうか?議論2 目標設定・章題の問題コメント1(田中 充)高感度化ではなく、「周波数領域での複合化あるいは多機能化」がポイントでしょうか?だとすると、高感度化関連の用語が頻繁に出てきており、誤解を招きやすいので、「はじめに」の記述も含めて、少し整理してはいかがでしょうか?回答1(津田 浩)この研究での最大の成果はFBGを用いた高感度でコンパクトなAE計測システムの開発です。AEとひずみの同時計測技術である周波数領域での複合化技術については、この研究で開発したAE計測技術に既存のひずみ計測技術を統合させたとご認識下さい。コメント2(一村 信吾)章題ですが4 FBGを用いたAE計測システムの開発4.1 レーザ復調方式によるAE計測の方が理解しやすいように思います。いかがでしょうか?回答2(津田 浩)4章と4.1節のタイトルをご指摘のとおり修正しました。またこの修正に伴い、4.2節のタイトル「光フィルタ復調方式によるAE計測の試み」を「光フィルタ復調方式によるAE計測」に修正しました。議論3 用語の問題コメント1(一村 信吾)第2章で「損傷許容設計」と「スマート構造体」の用語が出てきますが、相互関係が明確ではありません。前者に基づく構造体と後者との関係に関して補足的な説明を足して下さい。回答1(津田 浩)第2章の第1パラグラフに損傷許容設計とスマート構造体に関する補足説明を追記しました。論点4 個別要素の記述の問題コメント1(一村 信吾)既存の振動測定技術であるひずみゲージ、圧電センサ等の適用範囲と問題点はこの論文に記述されています。目的とするFBGセンサとこれらセンサの特徴、適用範囲等を比較する表を作成し付け加えると読者の理解がより深まります。ご検討下さい。回答1(津田 浩)ご指摘のとおり、第1章の第4パラグラフに各センサの特徴を表した表1を追加しました。併せて理解を助けるための注記も加えました。コメント2(一村 信吾)3.1節はFBGの原理とセンサ機能という題名になっていますが、原理の説明はありません。また、文中に「放射線環境での利用には時間的制約があるがーー」というか所がありますが、これは第1章の記述中にある「光ファイバセンサは上記した電気センサの問題を解決するーー」という記述か所と矛盾した印象を与えます。整合性を考えて記述して下さい。回答2(津田 浩)ご指摘を受け第3.1節の題目を変更、および同節第1パラグラフの最後に整合性を図るための文章を追加しました。コメント3(田中 充)光フィルタ復調方式とレーザ復調方式が対比されていますが、その意味がよくわかりません。簡単に述べるか、または、この対比が本質

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