Vol.5 No.2 2012
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研究論文:ロボット技術を用いたスピニング加工(へら絞り)(荒井)−128−Synthesiology Vol.5 No.2(2012)開発以来、日本国際工作機械見本市、おおた工業フェア等多数の展示会に出展し、異形形状のスピニング加工の実演を行った。同社ではこれをベースとした加工機の受注販売を開始した。現在までの出荷実績は1台のみだが、株式会社パパスという金属加工業の企業に納入されている(図8)。2 背景と動機2.1 学術性偏重への反省この研究は産業技術総合研究所(産総研)が独立行政法人化した2001年頃に着手した。そのきっかけとなったのは、それまでの工業技術院(工技院)時代に筆者自身が行ってきたロボット分野の研究-学術性の偏重−への反省である。例えば、学術論文の冒頭で研究目的を説明するとき、自分自身の対応を振り返ると、それは多くの場合、近い将来には実現することが困難な目標を掲げる等、学術的な研究を正当化するために机上で創作したフィクションだった。論文の研究目的にはある程度のもっともらしさは求められるが、厳密な真偽の検証は要求されず、査読過程にお423142314231サーボモータ + 遊星減速機定格出力 7.5 kW 定格回転数 375 rpm主軸ワークサーボモータ + ボールねじ定格推力 10000 NZ軸(主軸方向)吸引力相殺型リニアモータ定格推力 4000 NX軸(半径方向)寸法最大直径 400 mm 最大高 350 mm巾 2875 mm × 奥行 1820 mm × 高さ 1895 mm図6 2ローラー加工機を用いた同期スピニング図7 異形形状が成形可能なスピニング加工機の実用機プロトタイプ図8 企業に導入された異形スピニング加工機表1 プロトタイプ機の主要な諸元
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