Vol.5 No.1 2012
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研究論文:マグネシウムおよびその合金中の不純物酸素分析手法(柘植ほか)−35−Synthesiology Vol.5 No.1(2012)確かさの要求レベルは満たしていると考えております。コメント2(長谷川 裕夫)3章で二つの分析方法と比較し、この分析方法との隔たりの原因について議論していますが、確たる理由を推定できるのならば、その理由を除いて一致がよくなることを検証すべきなのではないでしょうか。それをしないのであれば、測定誤差範囲で一致という議論にとどめるべきと思われます。回答2((柘植 明)No.3の試料に関して誤差内一致に至らなかったために、その隔たりの原因について検討をしております。もともと、分析原理の異なる分析法間の結果比較においては、分析原理によって異なる部分(不活性ガス融解法=試料に酸化物として含まれる酸素、荷電粒子放射化分析=試料に含まれる酸素は形態を問わずすべてを分析対象とする)について考察することは、たとえ誤差内で一致する結果を得たとしても必要な検討であると考えております。今回については、その異なる部分がNo.3の試料で誤差範囲を超えて出たものと考えております。議論6 共同分析実験の結果の妥当性コメント(岡路 正博)3章3節において、産総研+3機関での共同分析実験の結果、産総研と1機関は値を出せたとのことですが、それらのデータが示されていないため、読む方としては妥当性が確認できません。「印加電力-黒鉛るつぼ温度」の関係がわかれば、一致度がどれだけ上がるのか、具体的なデータで示す必要があると思います。回答(柘植 明)表3に国内共同試験の結果をまとめて具体的な数値を示しました。また、それぞれの分析値の解析やND(定量不能)の理由も付け加えました。議論7 国際規格化コメント1(長谷川 裕夫)国際標準化に向けたプロセスは、国際標準化に関わる関係者にとって参考になるものと思われます。プロセスを年表として示していただければ、そのような取り組みの参考になると思われます。回答1(兼松 渉)国際標準化に向けてどのような取り組みを行ったかは、4章におよそ時系列に述べています。読者によりよく理解していただくために、これらの内容を表4にまとめて示しました。コメント2(岡路 正博)4章2節において、このままではISO規格提案における、韓国の立場がよくわかりません。国際間の協力体制の構築は重要ですので、日本から協力を持ちかけて参加してもらったのか、彼らが主体的に手を挙げたのか、標準化への道筋について背景・経緯をより詳しく記述される方がよいと思います。回答2(兼松 渉)韓国国内にはマグネシウム素材を供給する大企業があり、彼らは元々、酸素分析法自体には強い興味がありました。したがって、追試は日本の要請ではなく独自に行われました。我々の活動に対して彼らが積極的に協力してくれた背景についても推測を交えて説明を加えました。質問3(長谷川 裕夫)SC5における韓国の役割はどのようなものでしょうか。また、韓国が前向きに評価することは、専門委員会における議論に大きく影響したと考えてよいでしょうか。回答3(兼松 渉)1章に述べているようにマグネシムの世界市場において韓国は素材供給国としての位置付けを明確にしつつあります。そのためSC5のPメンバーの中でも影響力は大きく、 ISOに提案しようとしている分析法の確かさを韓国が検証してくれたことは、他のPメンバー国によい印象を与えたことは間違いないと考えています。この旨を明示するために文章を加筆しました。

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