研究論文:高品質なプロジェクトマネジメントを実現するトレーサビリティ・マトリックスの構築(榮谷ほか)−9−Synthesiology Vol.5 No.1(2012)複雑性= N × Sn ・・・(式2)なお、完全に対角化されているシステムマトリックスは特異点と考え、式2の対象としない。完全に対角化されたシステムマトリックスとは図2における理想的なプロジェクトであり、そもそも複雑性を議論する対象にならないためである。したがってプロジェクト全体の進捗状況を管理する方法として二つの観点が考えられる。一つはプロジェクト全体を俯瞰する視点(森を見る)から、複雑性を管理指標として進捗管理を行う。複雑性の変化率が減少傾向にあるならば順調に開発が進行していることを示し、変化率が増加傾向にあるならばプロジェクトで何か問題が生じている可能性があることを示している(図9)。また、プロジェクトの個々の要素をマネジメントする観点(木を見る)からは、相互依存性を管理指標として進捗管理を行う。例えば、担当ごとに割り振られた要素を決め、その要素間の相互依存性を管理する。相互依存性の数とその変化率を進捗指標とすることも一つの案である。5.4 ACT(改善)次にプロジェクトの“木を見る”という観点から、先ほどの複雑性の変化率が増加傾向にあるならば、何が問題なのかをモデルから俯瞰し、その問題点を洗い出す。そして直接的にその問題を解決し、難易度や相互依存性を低減できるならば、その対処を行う。もし直接的に対処ができないならば、その他の要素によってシミュレーションを行い、その感度分析を行う(図10)。この例では要素aの方が要素bよりも複雑性低減に効くことが分かる。このように要素の難易度軽減によって複雑性の低減に効く要素を洗い出し、対処すべき要素を絞り込む。要素が決まれば、その要素の難易度低減に必要な対処を行う。5.5 PDCAサイクル実行にあたっての留意点プロジェクトマネジメント作業稼働の観点からPDCA実行にあたって、以下の点に留意する必要がある。まず、システムマトリックスの単位とマトリックスを構成する要素の粒度について検討する必要がある。プロジェクト全体を俯瞰するシステムマトリックス、またその中のグループやさらにその配下のサブグループでシステムマトリックス図8 ジェネレータ開発のネットワークモデル(画面遷移関連のみ)図7 PKG開発のネットワークモデル(画面遷移関連のみ)機能部品成果物作業<
>画面設計<>画面仕様書<>画面制御PKG機能<>画面制御PKG<>画面還移図機能部品成果物作業<>画面設計<>画面仕様書<>預入画面<>預入金額入力機能<>引出金額入力機能<>メニュー選択機能<>PW入力機能<>UID入力機能<>引出画面<>メニュー画面<>ログイン画面<>画面還移図