Vol.4 No.3 2011
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研究論文:自動車用ナビゲーションの総合的開発(伊藤)−165−Synthesiology Vol.4 No.3(2011)欧州であったため投票数の上では不利な状況はありましたが、「安全運転」という大義のためロジカルな議論が尽くせており、日本は国内での標準案の検証、JAMAの協力、省庁の法的整備等をとおして、現在では、主要リード国として認められております。その結果、日本提案のMessage PriorityとWarning Integrationは規格化へと進み、さらにOcclusion methodのように日本以外の議長国テーマでも、日本は修正・合意し、10件程度のISO化が行われています。すなわち国益を満足し、技術的にも世界中および日本国内が納得した形でISOができつつあります。議論2 カーナビゲーションの普及コメント(内藤 耕:産業技術総合研究所サービス工学研究センター)カーナビゲーションの技術開発において、GPSシステム利用の一般開放と電子地図の技術普及等が重要な役割を果たしたことは前半で論じています。一方、後半は筆者の主張の中心であるヒューマンファクタの研究や、その国際標準化の役割が記述されています。ここで議論しているカーナビゲーションの本格的な一般への普及が1995年頃から始まったということは、この筆者の仮説を補強しています。よって、JEITAで公表されているカーナビゲーションの普及台数と国際標準化の動きを合わせた記述をされれば、筆者の論点は説得力を増すと思います。回答(伊藤 肇)技術開発、GPS、VICS等、環境整備に加え、使い勝手、安全への担保により商品力が向上したと考えます。そして、各メーカーの努力、研究所、学界の協力、そして標準化された使いやすさ、安全性が相まって、総合的に商品力が向上し、90年代後半から普及したと考えております。そこで第4章に図2を追加しナビゲーション出荷数の伸びを表示しました。議論3 技術の統合質問(景山 晃)カーナビゲーションの変遷を、どのような技術が統合されていったのかを、要素技術と時間軸との表であらわしていただくことは可能でしょうか。また、文章の記述を簡潔なものとし、技術~時間軸の表を併用することで、大変読みやすく、かつ、読者の理解を高められると思います。回答(伊藤 肇)図1に技術の開発として技術要素と時間軸を記入しました。この論文に出てくる技術要素等をできるだけ入れ、この論文の理解を助けるようにしました。新しい技術の追加や使われなくなった技術の代謝が読み取れるようになりました。
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