Vol.4 No.2 2011
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研究論文:適応学習型汎用認識システム: ARGUS(大津)−74−Synthesiology Vol.4 No.2(2011)判別分析/数量化2類正準相関分析回帰分析/数量化1類クラスター分析多次元尺度構成法/数量化4類数量化3類主成分分析因子分析直接類似の空間配置相伴表変数合成潜在因子判別・分類相関予測無し外的基準有り予測/相関/判別要因分析類別内的構造分析図8 多変量データ解析手法(目的別)外的基準の有/無は教師有/無に対応する。数量化手法は質的データ(Yes/No, 1/0)の場合の手法である。ルを一切必要としない点で新しくユニークであり、静止画像や動画像のさまざまな認識や計測・計数に応用できる汎用性をもっている。また、基本的に積和演算のみのため、CHLACでも通常のPCで非常に高速な処理(2 msec/frame)が可能である。5 応用事例5.1 複数対象の同時認識(計数)静止画像の認識として、複数対象を同時認識して計数する課題への応用例を示す(図9)。HLAC特徴の持つ位置不変性と加法性から、因子分析(FA)を用いることで容易に実現することができる。図9の左図の各パターンを一度システムに提示すると、システムはテスト画像(右図)に対して瞬時にそれぞれの個数yiをy =(F’F)−1F’xとして回答する。加法性により、右図全体の特徴ベクトルxは、各パターンの特徴(因子)ベクトルfiの個数を係数とする線形和x =Σ6i =1 yifi = [f1, . . . , f6]y = Fyに分解できるからである。5.2 位相的特徴の認識(計数)次に、形によらない認識の例として位相的特徴の計数結果を図10に示す。重回帰分析(MRA)を用いた例からの学習により、システムは正しく対象の個数(a)あるいは穴の数(b)を答えている[4]。興味深いことに、システムは例から位相幾何学の基礎となるオイラー数(点数−線数+面数)を学習し注4、認識に用いていた。5.3 顔認識と表情認識2値画像に限らず、HLACは濃淡画像に対してもそのまま適用可能である。この応用として顔認識を行った[12][13]。多解像度を表す画像ピラミッドの各層からのHLAC特徴を判別分析(DA)で統合することにより、簡単な識別法MDD注5でも、119人に対して99 %強の高認識率を達成した[13]。さらに、困難とされる表情認識を行い、9名の7表情(JAFFE Dataset[14]、図11)に対して、HLAC特徴の場所重みも考慮した判別分析とMDDを用いて、80 %強の高い認識率が得られた[15]。5.4 動作と人の認識HLAC特徴を動画像の場合に自然に拡張したCHLAC特徴を用いて、動画像からの対象と動きの認識が可能となる。5人の4動作(左/右方向への歩き/走り)の動画をフレーム差分後2値化し、CHLAC特徴を抽出し、動作と人それぞれに判別分析を適用した結果を図12に示す[11]。それぞれの類(概念)が良く塊り分離されていて、CHLACS4S1V2H2D2U2INDEXS1 =19.00S4 = 4.00D2 = 3.00U2 = 5.00H2 = 6.00V2 = 7.002319105図9 複数対象の同時認識(計数)[5][6]図10 位相的特徴の認識(計数)[5][6]a)対象の個数 b)穴の数図11 JAFFE表情データの一例(3名)[14]
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