Vol.3 No.2 2010
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−168−Synthesiology Vol.3 No.2(2010)報告:知の統合を目指す学問体系原辰次氏(東京大学)、岸本充生氏(産業技術総合研究所)、小林直人氏(早稲田大学)をパネラーとして招いて、これらの課題について総合討論を行なう。まず始めに、構成的研究の具体例として、化学物質リスクの評価について岸本氏から解説し、シンセシオロジー論文の内容をパネラーや聴衆に理解いただきながら、知の統合という観点からみたシンセシオロジーについて原氏を中心にして議論を行なう。続いて、研究の有用性とは何か、またその有用性をどのように示すのかについて討論し、そのなかで科学的研究を社会的価値につなげるためのシナリオの評価をどのようにするべきであるか議論を行なう。そして、シナリオ構築や有用性評価のためのツールとしてのモデルおよびシミュレーション技術について、田村氏などを中心にしてその可能性を探る。さらに、これまでのシンセシオロジーに掲載された論文を俯瞰して、実施されてきたシナリオにはどのようなタイプがあるのかについて小林氏から案を提示いただき、それをもとにシナリオの類型化についての議論を行なう。これらをもとに、研究者の営みとしての知の統合を記述することの意味を明らかにするとともに、社会における研究の価値付けのための活動の今後の方向性を探る。参考文献1)吉川弘之、内藤耕、産業科学技術の哲学、東京大学出版 会(2005)2)http://www.aist.go.jp/synthesiology/3)吉川弘之、Synthesiology 1-1、1/6 (2008)4)Synthesiology、1-1 (2008)5)赤松幹之、井山弘幸、科学と社会あるいは研究機関と学 術雑誌:歴史的回顧、Synthesiology 1-1、59/65 (2008)
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