Vol.3 No.2 2010
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研究論文:紫外線防御化粧品と評価装置の製品化(高尾ほか)−135−Synthesiology Vol.3 No.2(2010)技術移転ベンチャー企業と評価装置http://www.nanoseeds.co.jp/co/gaiyo.html実用化した地元化粧品メーカー製品http://www.menard.co.jp/products/skin/embellir/index.htmlY.Takao and M.Sando: Flame synthesis of aluminium nitride filler-powder, J. Chem. Eng. Jpn., 34, 828–833 (2001).Y.Takao and M.Sando: Al-system non-oxide spherical powder synthesis by liquefied petroleum gas firing, J. Am. Ceram. Soc., 88, 450–452 (2005).Y.Takao, K.Shuzenji and T.Tachibana: Preparation of aluminum oxynitride and nitride spherical powders via flame synthesis assisted by DC arc plasma, J. Am. Ceram. Soc., 91, 311–314 (2008).浅井 巌, 浅野浩志, 津幡和昌, 奥浦朋子, 高尾泰正: ナノ粒子の表面電位や凝集性を利用した微粒子複合化技術の開発, 2009年度色材研究発表会優秀講演賞, 23A08 (2009).Clayton M. Christensen: 持続的イノベーションと破壊的イノベーション(27-59), イノベーションのジレンマ~技術革新が巨大企業を滅ぼすとき, 翔泳社 (2001).長谷川英祐:「集団」行動の最適化, 日本動物行動学会Newsletter, 43, 22–23 (2004).田尾知巳, 中川寛之, 西森拓: 環境変化下での蟻集団のトレイル戦略評価, 数理解析研究所講究録, 1413, 164-175 (2005).野中郁次郎, 戸部良一, 鎌田伸一, 寺本義也, 杉之尾宜生, 村井友秀: 分析的アプローチと解釈的アプローチ(336-366), 戦略の本質~戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ, 日本経済新聞社 (2005).鬼頭 宏: 人口増減の波は1万年の間に4回(1-10), 人口で見る日本史, PHP (2007).Jacques Attali: 21世紀の企業のあり方(193-237), 21世紀の歴史~未来の人類から見た世界, 作品社 (2008).Niall Ferguson: マネーの系譜と退歩(金融業界と進化システムに共通する特徴) (450-470), マネーの進化史, 早川書房 (2009).吉村 仁: 溺れる子を助けない理由(30-74), 共生する者が進化する(211-229), 強い者は生き残れない~環境から考える新しい進化論, 新潮社 (2009).[16][17][18][19][20][21][22][23][24][25][26][27][28][29]執筆者略歴高尾 泰正(たかお やすまさ)1990年に工業技術院名古屋工業技術試験所へ入所。1997年に大阪府立大学より博士(化学工学)。1998年に(財)ファインセラミックスセンターへ出向。2001年からフィンランド国立技術研究所で在外研究。本研究では、要素技術の研究開発と構成化を担当した。山東 睦夫(さんどう むつお)1976年に工業技術院名古屋工業技術試験所に入所。1987年に名古屋大学より博士(化学工学)。2004年から2年間、佐賀県工業技術センター所長。現在は中部センター産学官連携部門産学官連携コーディネータ。本研究では、地域連携企業との仲介、工技院時代から現在に至る粉体・装置工学に関する研究開発と、俯瞰的な指導・統括を担当した。査読者との議論 議論1 技術的要素と社会的要素コメント(清水 敏美:産業技術総合研究所研究コーディネータ)第一稿では、技術要素の構成方法を分類するに当たって、いわゆる「技術的要素」と、予算制度や支援制度等の「社会的背景・要素」が混在した議論になっています。技術的要素だけに絞って、構成分類を考えてはいかがでしょうか。コメント(五十嵐 一男:産業技術総合研究所生産計測技術研究センター)第一稿では、シナリオ解決策として、始めには、「課題の技術的・社会的要素に対し、複合粒子法・自乗法近似モデルと、産総研的な戦略シナリオと工業技術院時代の地域連携を組み合わせた方法を提案する」となっていますが、結論では、「……アウフヘーベン型を再現した。」等となっています。具体的な提案が何なのか、明確に記述する必要があります。 回答(高尾 泰正)技術的要素(論理・戦略的シナリオ)と社会的要素(経験的試行錯誤)を分離して明示できるよう、緒言以下の構成と、新原稿の図を修正いたしました。また、技術的要素の解決に粉体技術を用いた論理・戦略的なシナリオを、社会的要素の解決に名古屋工業技術試験所時代の速攻的なシナリオを設定しない技術指導型の地域連携を組み合わせることを、解決策としました。議論2 UV遮蔽質問(清水 敏美)本研究の目的は、UV遮蔽用ナノ粒子と化粧品用セラミックスとの新規な複合化技術を開発することにより、化粧品粉末の透明感と使用感を両立させることです。ところが、本文では、UV遮蔽、透明感、使用感の三つの課題全ての両立とあります。UV遮蔽は化粧品として当然の必要事項と思いますので、課題は二つ、すなわち、透明感と使用感の両立と思いますが、UV遮蔽をわざわざ課題として設定している理由は何でしょうか。回答(高尾 泰正)ご指摘のとおり、ナノ粒子で必然的に得られるUV遮蔽を列挙する必要性はありません。現状では粒子表面に適切に配置する技術がないため、透明感・使用感を両立するにはナノ粒子を過剰に抑制しなければならず、その結果、UV遮蔽が得られなくなります。 議論3 技術要素課題コメント(清水 敏美)第一稿では、技術要素課題が、「UV遮蔽」、「透明性」、「使用感」とありますが、それらの用語は感覚的、非技術的な表現です。基本物性からすれば、例えば、各々「高い紫外光遮蔽性」、「高い可視光透過性」、「高い滑沢性」等と言い換えることができます。あるいはそれに匹敵する適切な「物性を表現できる用語」に修正することをお勧めします。回答(高尾 泰正)ご指摘のとおり、適切な「物性を表現できる用語」に修正しました。議論4 滑沢性評価装置と技術的課題の関係質問(清水 敏美)使用感を定性的に評価するために、まずは滑沢性評価装置を開発したのは理解できます。しかし、本来の高い使用感、言い換えれば高い滑沢性をUVナノ粒子/セラミックス複合材料に付与するために、技術的課題としてどのような製造条件を設定し、技術課題を克服したのかが記述されていないように思います。この点に関して、単なる試行錯誤で技術的に解決したという意味でしょうか。高使用感達成を評価装置の開発で解決したという論理は容易には理解できません。

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