Vol.3 No.2 2010
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研究論文:紫外線防御化粧品と評価装置の製品化(高尾ほか)−128−Synthesiology Vol.3 No.2(2010)成的方法論は第3章)。また具体的な材料・製法のアイデア提案や、各組織の利益の齟齬の調整等の「社会的要素」に対して、工業技術院的(=経験的な試行錯誤を意図)な地域連携[1][2]を提案する(図1(b))。以上、セラミックス粉体単位操作の基盤技術の応用[1]と、産総研認定付与ベンチャー等による評価技術の確立[2]、短期的な組織利益を一時停止した長期的連携[8]-[13]で、粉体系材料(化粧品)と評価装置を製品化した(第4章)[14]-[21]。特に社会的要素の解決過程について、最近の比較研究[3]-[8] (=自然現象[22]-[29]とのアナロジー)を参照し、研究開発の方法論として検証する(第5章)。2 解決シナリオ2.1 技術的要素の解決シナリオ化粧品の①UV防御・②透明感・③使用感を満たすには、①「高い紫外光遮蔽性」②「高い可視光透過性」③「高い滑沢性」の各技術要素を同時に達成できる製法の確立が急務である[1][2]。中でも③使用感の滑沢性評価は、図3(a)に示すとおり、現状では定性的な官能試験(主にアンケート調査)しかない。まず評価試験法・装置の標準化が急務で、その上で、滑沢性の向上に資する粉体設計指針を提供しなければならない [2]。本研究では、現状の化粧品の設計・混合工程が、設計ではナノ粒子偏析を事前に想定しておらず、混合では単純な機械的混合が主流である点に着目した。図4のように、粒子充填模型(固相法)、水系でのナノ粒子均一分散(液相法)、液滴の急速固化(気相法)を組み合わせ、基盤技術としての複合粒子法を完成した(構成的方法論詳細は第3章)[1][2][14]-[21]。(b)(a)自然現象を見習う試行錯誤で蟻の採餌経路の選択効率の最適化問題と止揚、機、投企、器用人、先用後利、因縁生起を比較セラミックス粉体単位操作の基盤技術と外部予算、AIST連携制度の活用設計・開発“紫外線遮蔽用化粧品の製品化”「産総研論理力+工業技術院の経験力」方法論の一例証統合技術要素1. 滑沢性評価に新たな提案2. 評価精度と簡便性の両立3. 新材料の高付加価値化②自乗法近似モデル1. ナノ分散科学に新たな提案2. 微細構造制御と生産性の両立3. 新材料・新製法を提供①複合粒子 具体的な材料・製法のアイデア市場競争に勝てる新技術を切望資源枯渇に備えた新製品を切望実用化を促進できる原料粉体メーカー新製法を入手できる最終製品メーカー技術移転ベンチャー産総研および戦略的な論理構築で社会化方法技術内容各組織の利益の齟齬の調整<課題>図1 論文の構成:「死の谷」克服策(技術的・社会的解決策)として(a)技術的要素の解決策(=粉体技術を用いた論理・戦略的なシナリオ)(b)社会的要素の解決策(=即効的シナリオを設定しない名工試時代の技術指導型の地域連携)問題点①ナノ粒子の偏析②透明感の低下③使用感の低下(従来法)「粉体の混合」セラミックス粒子ナノ粒子(新製法)「複合粒子化」特徴①ナノ粒子偏析解消②複数機能の両立 (UV遮蔽・透明感・使用感)③付加価値の相乗 (省資源=原料の最小限化)絹雲母-チタニア複合粒子(及び製法)(a)(b)問題点①低い再現(信頼)性②長い評価時間③大量の試料必要特徴①高信頼性の定量化②短時間・少量横摺り状態を模擬セラミックス粉体層肌(従来法)「官能試験」(新評価法)「自乗法近似モデル」(a)(b)図2 紫外線防御化粧品の課題・問題点(本研究の技術的着眼点)図3 化粧品の「使用感」に対する課題・問題点(本研究の技術的着眼点・その2)

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