Vol.3 No.2 2010
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研究論文:学問分野を超えた「システムデザイン・マネジメント学」の大学院教育の構築(神武ほか)−116−Synthesiology Vol.3 No.2(2010)べる。3.1 教育カリキュラム設置した講義科目の概要を表2に示す。教育によって学生が身につけるべき能力および知識の各項目に対し、講義科目毎に関連があるものを○、特に関連の強いものを◎で示している。また、学生が専門とする分野によって受講すべき科目が異なるものについては△で示した。選択必修科目群および選択科目群に含まれる個別の講義科目については、表3にその名称を示す。学生が身につけるべき四つの能力は、主に必修科目でその基盤となる内容を教育し、選択必修科目で補強する。それぞれの学生の専門分野によって学ぶべき内容が異なる場合は、選択必修科目もしくは選択科目によって習得する構成とした。対象とするディシプリンが多様であるため、学生はある分野の専門知識や基礎知識の習得のためにSDM研究科以外の大学院や大学の講義科目を受講することができる。特に、慶應義塾大学内の理工学研究科、経営管理研究科等の他の大学院と連携し、講義の相互補完を行い、教育機会を提供できるようにした。各講義の単位は一部の講義を除いてほぼ全て1科目2単位とした。図3に修士課程カリキュラムの枠組みを示す。( )内の値は、学位取得のために必要な各科目の単位数である。修士課程の修了要件は、30単位以上の講義科目を修得し、そのうち、共通コア科目8単位、デザインプロジェクトALPS(Active Learning Project Sequence、以下ALPS)4単位、システムデザイン・マネジメント研究2単位を修得することである。そして、技術系選択必修科目6単位以上、社会科学系選択必修科目2単位以上もしくは技術系選択必修科目2単位以上、社会科学系選択必修科目6単位以上を取得した場合に、修士の学位を取得することができる。学生が主体となって関わることができるよう、講義はグループ学習や演習、ディスカッションの機会が多く、1コマ90分の講義を14回実施する形式にした。海外からの学生を積極的に受け入れるために必修科目を中心に日本語のみならず英語による講義科目を併設した。必修科目の教育カリキュラムについて以下に示す。教科書については、国際的な標準を講義における基礎知識とするために、システムズエンジニアリングに関する国際資格Certified Systems Engineering Professional (以学生が具備すべき能力および知識システムデザイン能力システムマネジメント能力システム思考能力コミュニケーション能力ある分野における専門知識専門分野に関する他領域の基礎知識システムエンジニアリング序論システムアーキテクティングとデザインシステムインテグレーションプロジェクトマネジメントデザインプロジェクト AL PSシステムデザイン・マネジメント研究選択必修科目群(技術系・社会科学系)12科目選択科目群(技術系・社会科学系)16科目(他学部・他大学開設科目)必修科目群共通コア科目◎○◎◎○◎○◎○◎◎◎◎○◎○○○◎△△○○△△◎◎◎◎○○◎◎◎○◎○システムデザイン・マネジメント研究デザインプロジェクト(4)選択必修科目(6/2、2/6)・選択科目共通コア科目(8)2年目2年目1年目1年目表2 教育カリキュラムと能力および知識の対応図3 修士課程カリキュラムの枠組みシステム環境論ヒューマンファクター論リスクマネジメント論ディペンダブルシステム論システム生命論デジタルマニュファクチャリングシステム論コンピュータツールとテーラリング国際問題概論コミュニケーション技法ヒューマンリレーションズ論システム管理技術デザインと倫理モデリングの数学的手法と数理統計の基礎予測と最適化の数学的手法ダイナミクス解析と制御の数学的手法ネットワークとデータベースソフトウェアセイフティエンジニアリングソフトウェア工学経済・経営・会計概論法的問題概論システムのシミュレーション技法システムに関わる標準化の実例と対策創造的意思決定論ビジネスインテリジェンス政策デザイン論国際経済システム論社会中枢システムシステムデザイン・マネジメント特別講義 社会科学系科目社会科学系科目選択必修科目群選択科目群技術系科目技術系科目表3 選択必修科目および選択科目
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