Vol.2 No.4 2009
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研究論文:実時間全焦点顕微鏡の開発・製品化(大場)−269−Synthesiology Vol.2 No.4(2009) AIF(x、y)=IO(x、y); 全焦点画像作成 DEPTH(x、y)=FV; 焦点距離情報作成 } }(7)画像データ出力 output(AIF、DEPTH); 画像データ出力4 第1次FS期上記の手法と情報処理を実時間で実現するためには、焦点深度を高速に移動させながら、同時に高速に画像を撮像し処理することが求められる。そこで、基本システム構成要素は次の三つであると分析した。(a)高速可変焦点機構(b)高速度撮像機構・高速度画像処理演算回路(c)高速通信例えば、8段階の焦点距離で処理を行う場合、人間が観測するのに十分な滑らかさである30枚毎秒の実時間での出力を得るためには、30 Hzでの焦点距離の高速移動と、それに同期しながら30×8で240コマ/秒の画像の取り込みと処理のスピ-ドが要求される(図6)。モノクロ512×512画素で240コマの場合、ピクセルレ-トは100 MHzに近い周波数になる。同時に30 Hzでカメラの焦点距離、対物距離、もしくは画像距離を動かす必要がある。(a)高速可変焦点機構後述の試作1号機、試作2号機では、高速可変焦点機構としては、株式会社デンソーで開発された可変焦点レンズを用いた[8]。駆動はピエゾ素子で、これにかける電圧を変えると焦点距離が変わる。構造は単純でモ-タ類は一切ない。構造はバイモルフアクチュエータでガラスダイアフラムを駆動させ、焦点距離を変える。PZTバイモルフに印加する電圧を変えることにより、このレンズは凸レンズから凹レンズに変化することも可能である。150 Hz程度まで位相が遅れずにこの周波数に応答することが検証されている。図7が可変焦点レンズの写真、図8がその構造、図9がレンズ駆動機構の詳細である。このレンズは電圧を加えない場合は平板のガラスである。この可変焦点レンズの最大の特徴はその高速性である。ピエゾ素子によりガラスダイアフラムを直接駆動させるので高速な焦点距離の移動が可能になった。(b)高速度撮像機構・高速度画像処理演算回路3.1の試作1号機での高速度撮像機構と高速度画像処理演算回路については、撮像素子、ADC、処理システムが内包しているビジョンチップを用いた。ビジョンチップを用いることで、処理はビジョンチップの内部で完結し、高速高速度撮像機構高速通信高速可変焦点機構高速度画像処理演算回路全焦点画像奥行き画像 ( t 50 μm) (φ14 mm, t 50 μm)16 mm (φ14 mm, t 50 μm)φ 5 mmPZT透明流体ガラスダイアフラムガラスダイアフラムステンレススチール板PZT バイモルフ アクチュエータ透明流体ガラスダイアフラム引押パイプバイモルフセルPZT バイモルフ アクチェエータ図6 全焦点顕微鏡のシステム構成図7 可変焦点レンズ概観図8 可変焦点レンズ構成図9 可変焦点レンズ動作原理

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