Vol.2 No.2 2009
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研究論文:ものづくり産業を支える高精度三次元形状測定(大澤ほか)−111−Synthesiology Vol.2 No.2(2009)S. Sartori and G. X. Zhang: Geometric error measurement and compensation of machines, Annals of the CIRP, 44 (2), 599-609 (1995).J. A. Soons, F. C. Theuws and P. H. Schellekens: Modeling the errors of multi-axis machines: a general methodology, Precision Engineering, 14 (1), 5-19 (1992).P.S.Lingard, M.E.Purss, C.M.Sona and E.G. Thwaite: Length-bar and step-gauge calibration using a laser measurement system with a coordinate measuring machine, Annals of the CIRP, 40 (1) (1991).大澤尊光, 高辻利之, 黒澤富蔵:ステップゲージ校正用干渉式三次元測定機の開発, 精密工学会誌, 60 (5), 687-691 (2002).大澤尊光, 高辻利之, 黒澤富蔵, 梅津健太:座標測定機用二次元幾何ゲージ校正に関する技術情報, 産総研計量標準モノグラフ 8 (2005). S. Osawa, T. Takatsuji, H. Noguchi and T. Kurosawa: Development of a ball step-gauge and an interferometric stepper used for ball-plate calibration, Precision Engineering, 26 (2), 214-221 (2002).CIPM CCL Key Comparison: K5 Final Report.製品評価技術基盤機構, 文書番号 JCT20102 技術的要求事項適用指針 (一次元寸法測定器・ブロックゲージ、各種長さ測定用校正器で測定面が平面であるもの (光波干渉測定法による)).製品評価技術基盤機構, 文書番号JCT20113 技術的要求事項適用指針(座標測定機).ISO 10360-2:2001 Geometrical product specifications (GPS) -Acceptance and reverification tests for coordinate measuring machines (CMM)- Part 2: CMMs used for measuring size.高増潔:バーチャル座標測定機, 計測と制御, 40 (11), 801 (2001). 大澤尊光, 高辻利之, 黒澤富蔵, 古谷涼秋, 柴田政典:インターネットを利用した座標測定機のトレーサビリティ体系構築, 精密工学会誌, 70 (4), 528-532 (2004).E.B. Hughes, A.Wilson and G. Peggs: Design of a high-accuracy CMM based on multi-lateration techniques, Annals of the CIRP, 49 (1), 391-394 (2000).H. Schwenke, M. Franke and J. Hannaford.: Error mapping of CMMs and machine tools by a single tracking interferometer, Annals of the CIRP, 54 (1), 475-478 (2005).T. Takatsuji, Y. Koseki, M. Goto and T. Kurosawa: Restriction for the arrangement of laser tracker in laser trilateration, Measurement Science & Technology, 9 (8), 1357-1359 (1998).首振り運動光てこによる光線追尾式レーザ干渉測長器 特許3427182号.J. Hong, S. Osawa, T. Takatsuji, H. Noguchi and T. Kurosawa: A high-precision laser tracker using an articulating mirror for the calibration of coordinates measuring machine, Optical Engineering, 41 (3), 632-637 (2002).K. Umetsu, R. Furutnani, S. Osawa, T. Takatsuji and T. Kurosawa: Geometric calibration of a coordinate measuring machine using a laser tracking system, Measurement Science and Technology, 16, 2466-2472 (2005).矢野智昭, 高辻利之, 大澤尊光, 鈴木健生, 本村洋一, 板部忠喜:サブミクロンの測定精度を有する小型2軸球面モータ型レーザ追尾距離測定装置の開発, 電気学会論文誌 E(センサ・マイクロマシン部門誌), 126 (4), 144-149 (2006).[1][2][3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15][16][17][18][19]参考文献のプロジェクトを進めている。このような活動を通して、産業現場の三次元形状測定技術の向上に貢献している。これらの技術が、公設研究所から地域の産業を担う中小企業へと伝播することで、日本のものづくり産業の活性化につながることを期待している。6.3 技術者の教育産総研では上記のような三次元形状測定を取り巻く技術開発や普及活動を行ってきた。計量トレーサビリティを構築する上での技術開発は、概ね整備されたと感じる。今後は三次元測定の信頼性をより向上させるために三次元測定機の日常点検方法の普及と使用者への教育に関する活動を強化していきたい。三次元測定機を含め、最近の測定機はアナログではなくデジタル処理され、測定値がディスプレイ上に出力される。そのため測定者は、その値を正しいと鵜呑みにする傾向が多い。しかし、測定においては、測定条件や測定方法等によりその値の信頼性が変化する。それを測定者が理解して使用するか、しないかで測定の信頼性に大きな差が生じる。例えば、工業製品の図面上の寸法が20 ℃における値であることを知らない技術者も少なからずいる。製品の信頼性を向上させるには、評価ツールを使用する技術者への教育は大変重要であると考える。測定者の技能向上のための教育システム構築は、産業現場に至るトレーサビリティ体系構築のための最後の要件であると考えており、測定技術力向上のための一手段として、近い将来、三次元測定の技術者認定制度を作ることを計画している。7 おわりに戦後の我が国は自動車産業、エレクトロニクス産業などを中心に広い裾野を持つものづくり産業を発展させてきた。三次元測定機はコンピュータの能力の向上とともに発展してきた測定機で、現在の高度なものづくり現場において重要な役割を果たしている。特にデジタル化による設計から製造、評価までの一体化した工程では欠かすことができない装置である。本論文では、ものづくり産業において必要とされる三次元測定機に関連する技術開発について述べた。ものづくり産業の競争力強化を目標に国家標準の確立からそれをものづくり現場まで展開するためのシナリオを作成し、重要項目から順に実施してきた。現在まで、従来からの三次元測定機による三次元測定に関しては、技術者認定制度の構築を除き概ね整備できてきているが、新しい三次元測定装置や技術への対応や教育システム作りなど今後実施して行かなくてならない課題は多く残っている。これら装置、技術に対してもシナリオを作成し、ものづくり産業へ貢献していく予定である。

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