Vol.1 No.4 2008
32/87

研究論文:粘土膜の開発(蛯名)−275 Synthesiology Vol.1 No.4(2008)質問・コメント(立石 裕) 粘土膜のガスバリヤ性の発見において、「逆転の発想」になぜ到達したのか、の記述があるとインパクトが強くなると思います。現状の記述では、単なる思いつきととれなくもありません。回答(蛯名 武雄) 「逆転の発想」の部分についてどのように発明に行き着いたのか議論が不十分でした。この点について、ルーチンの研究からどのように過度の努力をし、同業者が単独では容易に想到しえない発明にたどり着いたかについて中身の記述をいたしました。議論3 本格研究における出会の相互関係について質問・コメント(五十嵐 一男) 図1中でAがニーズへの渇望、Bが応用展開の渇望とありますが、この2つは、文字は異なるものの同じ内容を言っているように見えます。差異があるのでしょうか。また、AとBの関係において図からは常にAがイニシアティブをとるように受け取れますが、そのような理解でいいでしょうか。回答(蛯名 武雄) ご質問のとおり、Aのニーズへの渇望とBの応用展開の渇望は同じ内容を言っているように見えます。この点改めて整理して考えますと、Aは問題解決方法の渇望ということがいえます。Bの方が、時系列的に研究が進んでいますので、問題解決方法というよりは、得られている研究成果の応用展開の渇望といえると思います。この点、Aについては問題解決方法の渇望と訂正いたしました。 AとBの関係において常にAがイニシアティブをとっているように受け取られます。この解釈は強引な類型化であり、どれほどの事例がこのパターンに当てはまるかは議論が必要と思います。それでもあえてAとBに異なった位置づけを行ったのには、2つの理由があります。1つ目ですが、このような分析が出会いの機会を意識的に作る場合に有用と考えたからです。現在自己のステータスがAであるのか、それともBであるのかを判断し、実りのある出会いをするためにどのような相手を探すことが効率的か方針が立てられる利点があると考えました。2つ目として、AとBを同じ位置づけにして議論をするパターンも考えられますが、この場合出会いの内容についてそれぞれの立場に立った議論ができず、AとBにざっくりとした特徴が必要でした。一見同じような立場の二者間でも、技術の内容が詳細になっていけばAとBへの特徴付けは可能と思います。たとえば、1つのプロジェクトにおいて技術開発要素X1とX2があり、技術開発要素X1に関しては、Aの立場であったとしても技術開発要素X2に関しては、Bの立場になるということはありうることです。このとき二人は総体としてはほとんどイーブンの位置づけとなります。また、出会いから短時間はどちらかがイニシアティブを取り、すぐに共同開発に移行する場合も当然あると考えています。議論4 統合開発の概念の整理について質問・コメント(五十嵐 一男) 図3において、Dは統合開発が行われた結果として生まれることもありうるとされていますが、時系列でみるとT時点よりもだいぶ前から線が引かれています。その理由は何でしょうか。また、フラットな線は何を意味するのでしょうか。 キャプションではDも個別開発と記載されていますが、統合開発の結果生まれたものは個別開発することを意味するのでしょうか。回答(蛯名 武雄) 確かに図3につきましては、このままでは誤解を生み出す形になっており、より分かりやすく訂正が必要と存じます。まず、Dはご指摘の通り、T時点から線が引かれるべきと存じます。また、また引かれている実線はⅡ個別研究型の場合の推移であり、これがⅠ統合開発型の場合にはBからDはより早い時期にブレークスルーが起こります。この線を追加することにいたしました。その結果として粘土膜関連の製品開発A、B、C、Dのそれぞれが統合開発されている場合、個別開発されていた場合の進捗をそれぞれ実線と破線で描きました。(29)−

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です