Vol.1 No.3 2008
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研究論文:実用化へ向けた有機ナノチューブの大量合成方法開発(浅川ほか)−188 Synthesiology Vol.1 No.3(2008)リング注2)の概念に基づいて、有機ナノチューブ合成法の高度化を図り、より効率的な合成プロセスの開発と有機ナノチューブのサイズ制御による高付加価値化を検討することにより、有機ナノチューブの実用化による新産業創出を目指したい。付記 この研究は、独立行政法人 科学技術振興機構(以下「JST」という)と産総研の共同研究【戦略的創造研究推進事業(CREST)プロジェクト、平成12~17年度】およびJSTの委託研究【戦略的創造研究推進事業発展研究(SORST)プロジェクト、平成17~20年度】の一環として実施された。(19)−執筆者略歴浅川 真澄(あさかわ ますみ)1996年工業技術院物質工学工業技術研究所入所以来、分子を構成単位として、その分子間相互作用に基づく集合体の機能を研究する超分子化学の手法を用いて、分子素子や分子集合体の研究に従事した。2004年度に企画本部企画主幹を経験した後、有機ナノチューブの大量合成法の開発と実用化へ向けた研究を展開している。本論文では、大量合成法の開発、安全性評価、用途開発、実用化へ向けたプロモーションに関わり、全体構想の取りまとめを担当した。青柳 将(あおやぎ まさる)2001年産総研入所。自己集合、包接化学、分子膜をキーワードに気水界面における単分子膜の分子認識の研究、それを利用したセンサシステムの開発に従事してきた。近年では有機ナノチューブ合成法の高度化、および有機ナノチューブと種々の物質が引き起こす現象(吸着、放出など)の探索、評価に取り組んでいる。本研究では合成プロセス開発、用途開発を担当した。亀田 直弘(かめた なおひろ)JST−SORSTプロジェクトに参加して以来、化学的プロセスを駆使し、タンパク質やDNAといった生体高分子を外部刺激により包接・放出可能なテーラーメイド型有機ナノチューブの開発に取り組んできた。また、有機ナノチューブ中空シリンダー内に包接されたタンパク質の動的挙動や安定性評価等、ナノ空間における特性解明も行っていT. Shimizu, M. Masuda and H. Minamikawa: Supramolecular nanotube architectures based on amphiphilic molecules, Chem. Rev., 105(4), 1401-1443 (2005).シクロデキストリン学会編:ナノマテリアルシクロデキストリン,産業図書,203-218 (2005).B. Yang, S. Kamiya, K. Yoshida and T. Shimizu: Confined organization of Au nanocrystals in glycolipid nanotube hollow cylinders, Chem. Commun., 500-501 (2004).B. Yang, S. Kamiya, Y. Shimizu, N. Koshizaki and T. Shimizu: Glycolipid nanotube hollow cylinders as substrates: Fabrication of one-dimensional metallic-organic nanocomposites and metal nanowires, Chem. Mater., 16(14), 2826-2831 (2004).[1][2][3][4]H. Yui, Y. Shimizu, S. Kamiya, M. Masuda, I. Yamashita, K. Ito and T. Shimizu: Encapsulation of ferritin within a hollow cylinder of glycolipid nanotubes, Chem. Lett.,34(2), 232-233 (2005).H. W. Kroto, J. R. Heath, S. C. O’Brien, R. F. Curl and R. E. Smalley: C60: Buckminsterfullerene, 318, 162-163 (1985).S.Iijima: Helical microtubules of graphitic carbon, Nature, 354, 56-58 (1991).N. Nakashima, S. Asakuma, J. M. Kim and T. Kunitake: Helical superstructures are formed from chiral ammonium bilayers, Chem. Lett.,13(10), 1709-1712 (2005).K. Yamada, H. Ihara, T. Ide, T. Fukumoto and C. Hirayama: Formation of helical super structure from single-walled bilayers by amphiphiles with oligo-l-glutamic acid-head group, Chem. Lett.,13(10), 1713-1716 (2005).P. Yager and P. E. Schoen: Formation of tubules by a polymerizable surfactant, Mol. Cryst. Liq. Cryst., 106(3-4), 371-381(1984).西宮佳志,三重安弘,平野悠,近藤英昌,三浦愛,津田栄:不凍蛋白質の大量生成と新たな応用開拓,Synthesiology, 1(1), 7-14 (2008).阿多誠文,石橋賢一,根上友美,関谷瑞木:ナノテクノロジーの社会受容,NTS (2006).G. John, M. Masuda, Y. Okada, K. Yase and T. Shimizu: Nanotube formation from renewable resources via coiled Nanofibers, Adv. Mater., 13(10), 715-718 (2001).S. Kamiya, H. Minamikawa, J. H. Jung, B. Yang, M. Masuda and T. Shimizu: Molecular structure of glucopyranosylamide lipid and nanotube morphology, Langmuir, 21(2), 743-750 (2005).浅川真澄,清水敏美:安くて安全・高機能な有機ナノチューブ,未来材料,7(10), 38-43 (2007).(受付日2008.5.21,改訂受理日2008.6.10)[5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15]注1)各試験は専門試験機関に委託し、それぞれ以下の試験法に従って実施した。分解度試験:化審法「新規化学物質等に係る試験の方法について」に規定する「微生物による化学物質の分解度試験」に従って実施。ラットを用いた経口急性毒性試験:「医薬品の製造(輸入)承認申請に必要な毒性試験のガイドラインについて」別添「医薬品毒性試験法ガイドライン」および「単回及び反復投与毒性試験に係わるガイドラインの改正について」に準拠して実施した。生態毒性試験:魚類急性毒性試験は「OECD Guideline for Testing of Chemicals 203 (1992)“Fish, Acute Toxicity Test”」、ミジンコ類急性遊泳阻害試験は「OECD Guideline for Testing of Chemicals 202 (2004)“Daphnia sp., Acute Immobilisation Test”」、藻類生長阻害試験は「OECD Guideline for Testing of Chemicals 201 (2006)“Freshwater Alga and Cyanobacteria, Growth Inhibition Test”」にそれぞれ準拠して実施した。復帰突然変異試験:「医薬品の遺伝毒性試験に関するガイドラインについて」に準拠して実施した。注2)独立行政法人産業技術総合研究所 第2期研究戦略平成20年度版 第3部-3:ナノテクノロジー・材料・製造分野研究戦略 http://www.aist.go.jp/aist_j/information/strategy_revise.htmlキーワード有機ナノチューブ、大量合成、自己集合、包接、安全性評価参考文献
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